出版社内容情報
小学館児童出版文化賞受賞作品
累計10万部突破! 中学生から大人まで感動を呼ぶ、一気読み必至の青春物語
アメリカの高校生8人が、原爆投下の是非を問う!
この圧巻の作品は、単なるディベート小説ではない。
--金原端人(翻訳家)
ヒロシマ・ナガサキへの原爆投下について、あなたはどう考えますか?
原爆が投下されてから数十年後、原爆肯定派と否定派に分かれた討論会が
アメリカで開かれた。
日系アメリカ人のメイや中国系、ユダヤ系など8人の高校生が悩み考えながら、チーム力、リーダーシップ、リサーチ力、語彙力――自分たちの力のすべてを結集し、2チームに分かれて白熱の論戦が始まった……!
読み始めたら最後、片時も目をはなすことはできない。
緊張感みなぎる満員の会場に、さあ、足を踏み入れましょう!
解説・金原瑞人
内容説明
広島と長崎に原子爆弾が投下されてから数十年後、原爆肯定派と否定派に分かれて討論会がアメリカで開かれた。日系アメリカ人のメイや中国系、ユダヤ系など8人の高校生が悩み考えながら、公衆の前で繰り広げる白熱の論戦。チーム力、リサーチ力、話術―すべての力を結集して挑む!一気読み必至の青春小説。小学館児童出版文化賞受賞。
著者等紹介
小手鞠るい[コデマリルイ]
1956年岡山県生まれ。同志社大学法学部卒業。1992年からニューヨーク州在住。一般文芸作品、児童書ともに、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そる
196
テーマは原爆投下の是非だが、肯定する根拠において関連する「バターン死の行進」や「南京虐殺」という出来事についてこの本で初めて知り、調べながら読んで驚愕だった。日本人が悪かったという印象だが実際はどうだっただろう。このディベートという形でお互いの意見をきちんと聞いていく討論、素晴らしい。今世の中あまり話し合いをしたがらないように思う。ケンカにならない意見交換をみんなが学んだ方がいい。戦争についてと、友好的に話し合う方法が勉強になった。「差別は、偏見とも言いかえられます。差別も偏見も、無知から発生します。」2025/03/12
なつくさ
37
初読みの作家さん。原爆投下の是非について、あるいは、人種差別について、そして、戦争と平和について。アメリカの高校生8人のディベートから、たくさん、たくさん、考えさせられた。なんで?どうして?が止まらなかった。同じ空を見上げる僕らは、一人ひとり違う人間で、同じ人類だ。なのに、どうして…。過ちを繰り返すの?それでも、愛するという言葉に涙が止まらなかった。人類に読んでほしい。そして、考えて、語り合って、手を取り合ってほしい。2024/07/28
海燕
21
とても良い本。主人公がアメリカのハイスクールに通っていた10年前を思い起こして語る体の物語。8人の学生が「原爆の是非を問う」をお題に公開討論会を行うことに。肯定派と否定派に分かれ、いろんな資料を示しながら主張を戦わせる。舞台がアメリカというのが重要で、これが日本では、原爆肯定派の意見は嘘っぽくならざるを得ない。実戦で唯一原爆を使用した国だからこそ、どちらの論陣も真実味を帯びる。後半の「過ちは繰返しませぬから」を巡る解釈のくだりには皆胸を打たれるだろう。読書感想文の中学校の課題図書に選ばれたというのも納得。2024/09/07
フジッコ
8
ページ数は少ないけど重い問いかけがたくさんあったし読み終わった後、さてあなたは原爆投下についてどう思いましたか?と問われている様な感覚になった。日本人として原爆をどう考えるのかはとても難しい問題だがしっかりと考えてみたいと思う。ガザで生まれたパレスチナ人医師の本の事が話題になってたけどガザは今再び戦禍に見舞われている。悲しいかな人類は再び過ちを繰り返している。繰り返さないと刻んだ石碑の意味が遠のく。ちっとは学習せんかい!2024/07/28
鈴木 千春
7
アメリカの高校生が原爆否定派と肯定派でディベートする。 これからの人には良い本かも。 広島で生まれ育った私は、高校生達が学習して知っていく事件等は、大旨知っている事柄だったが、改めて整理された感あり。 (原爆手帳をもっていた父はその時の事を晩年にやっと話てくれて亡くなった) マァ私は 〈過ちは繰返しませぬから〉 の真意には程遠い! アメリカって野蛮な(戦争大好き)最低の国だと思っている。 アメリカの人に読んでもらいたい本だ!2024/11/16