内容説明
峠の茶店を切り盛りする中年夫婦。腕っぷしの強い夫の半平と「弁天様」と呼ばれるほど美しく賢い妻の志乃。茶店を訪れる夜逃げ家族や女盗賊、はたまたお家騒動の渦中の一行など、困っている人らを見過ごせない二人には実は苦難の過去が…。笑いあり涙あり陰謀あり剣戟あり、著者の魅力満載の傑作時代小説!
著者等紹介
葉室麟[ハムロリン]
1951年北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年『乾山晩愁』で第29回歴史文学賞を受賞し作家デビュー。2007年『銀漢の賦』で第14回松本清張賞、2012年『蜩ノ記』で第146回直木賞、2016年『鬼神の如く 黒田叛臣伝』で第20回司馬遼太郎賞を受賞。2017年12月23日、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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masayuki
4
葉室麟の著作は時々衝動買いをしてしまう。これもその1冊で、以前に読了した小説だった。不義密通の罪で人目を忍びながら峠の茶屋で共に生きる男と女。男は剣の達人、女は美しく優しい。もうそれだけで時代小説の醍醐味を味わわせてくれる。肩の凝らない、魅力たっぷりの小説。何度読んでも面白いものは面白い。2024/06/12
Storia
2
文春文庫より新たに文庫化された本作。 半平のかっこよさもさることながら、峠の弁天様こと志乃の魅力が際立つ。これまで読んだ葉室麟作品の中でベストヒロインかも。 峠に降る時雨のようにしんしんと心に沁みてくる作品。2024/12/21
taro035212
0
覚悟を持って生きてる人は美しい。2025/01/01