内容説明
険しい表情で口入屋を見詰める年増。その様子にただならぬものを覚えた秋山久蔵は、女を見張らせる。飾結び作りをしながら暮らす村岡佐奈と判明するが、佐奈には切腹に追い込まれた夫がいた。浪人暮らしを抜け出した矢先に、商人との刃傷沙汰を起こした夫。しかし、その騒動の裏には悪辣な企てが…。人気シリーズ第十九弾。
著者等紹介
藤井邦夫[フジイクニオ]
1946年北海道生まれ。テレビドラマ「特捜最前線」で脚本家デビュー。以後、刑事ドラマ、時代劇を中心に、監督、脚本家として多くの作品を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
120
シリーズ最新刊は第19弾!いつも通り安定の4話。全ての責を取って切腹する役目として周旋された夫の敵討ちのタイトル作。雲海坊と同じ長屋に住む家族の話。息子・大助が隠居の弥平次の処へお使いに行き事件に遭遇する3話目。そして、最後は人質を取り籠った事件の真相を「泣きを見る者を助けるのも役目・・」と告げる久蔵が相変わらず好い。2024/05/20
真理そら
47
「雲海坊」は雲海坊が住む古長屋の一家をめぐる物語。「お使い」は大助クンが母のお使いで向島の弥平次宅に届け物をした帰り道に出くわした事件に巻き込まれて…与平へのお土産長命寺の桜餅を長いお使いの途中で落とさなくてよかったね。「籠り者」は久蔵さんの人情裁き?が爽やか。2024/05/22
goodchoice
3
大助も少しは役に立つようになって何よりだ2024/06/30