内容説明
進学のため上京した竹本光汰朗は、亡き祖父が作り今は祖母が経営する下北沢センナリ劇場でアルバイトとして働き始める。演劇人やミュージシャンたちが夢を追いかける街で起こる「甦る死者」や「人間消失」など様々な怪事件を、劇場支配人・ウィリアム近松太郎とワトソン役の光汰朗コンビが快刀乱麻解決!文庫オリジナル。
著者等紹介
稲羽白菟[イナバハクト]
1975年大阪市生まれ。早稲田大学第一文学部フランス文学専修卒業。2015年に『きつねのよめいり』で第13回北区内田康夫ミステリー文学賞特別賞。2018年、第9回島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞で準優秀作に選ばれた『合邦の密室』でデビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mayu
17
初読み作家さん。下北沢にある古いアパートを改造した小劇場センナリ劇場が舞台。劇場で起こるさまざまな謎を支配人と下北沢に越してきたばかりの劇場を作った祖父の孫とで解決する連作短編ミステリー。劇中で使う小道具の指輪が紛失する事件は指輪の行方では無く宝石の謎解きが始まり、指輪の行方に、え。こんな理由アリなの。となってしまったけれど、読み進めていく程にミステリー色を強く感じられた。近松さん結構簡単に事件解決するし、なんで2013年の下北が舞台なのかが疑問に残ったなぁ。2024/04/13
うみ
14
昔々、あるドラマを見ていて憧れの地だった下北沢。1度だけ旅立った下北沢。かの地を舞台にした連作ミステリ。飛び付かないわけがない。ふだん日常の謎系はあまり読まないけれど、うん、面白かった。劇場でおこるさまざまな事件。芸事通の稲羽先生ならでは!2024/04/17
takaC
12
これは続編の期待大でしょう。2024/07/04
魄
2
大好きな稲羽白菟先生の新刊はやはり最高だった。下北沢のシャーロック・ホームズと呼ぶべき劇場支配人のウィリアム近松太郎氏と、お人好しで憎めない助手の竹本光汰朗くんが織り成す五つの物語。センナリ劇場に縁ある人々の人間模様が活き活きと描かれており、もちろん謎解きも鮮やか。登場人物の名前や店名、バンドのネーミングセンスもウィットに富んでいて思わずにやりとしてしまう。太郎さんとタケミツくんのさらなる活躍を早くも読みたくて仕方ない…是非ともシリーズ化をよろしくお願い致します!2024/04/14
bvbo
1
進学のために上京した光汰朗は亡き祖父が作り、祖母が経営する下北センナリ劇場でアルバイトとして働き始める。劇場人やミュージシャン達が多い街で起きる謎。登場人物は魅力があるが謎はわかりづらいかな。あと、現代でなくて2013年設定なのはなぜ…? 2025/04/15