内容説明
武田百合子が夫・泰淳と過ごした富士山麓での十三年間。友人や編集者と交流し、愛犬の死に悲しみ、四季の移ろいを澄明な目で見つめる。日々の生活の美しさと陰を克明に描いた『富士日記』のほか、ユーモラスな交遊録や、娘と過ごした晩年期など、天衣無縫ながらも丹念に綴られた名文を川上弘美が厳選した一冊。
目次
『富士日記』より(昭和三十九年;昭和四十年;昭和四十二年;昭和四十三年;昭和四十四年;昭和四十五年;昭和四十六年;昭和四十七年;昭和四十八年;昭和四十九年;昭和五十年;昭和五十一年)
『ことばの食卓』より(枇杷;牛乳;お弁当;花の下;夏の終り;京都の秋)
『遊覧日記』より(浅草蚤の市;上野東照宮;藪塚ヘビセンター;世田谷忘年会;あの頃)
『日日雑記』より
単行本未収録エッセイ(椎名さんのこと;富士山麓の夏)
著者等紹介
武田百合子[タケダユリコ]
1925(大正14)年、神奈川県生まれ。横浜第二高等女学校卒業。51年、作家の武田泰淳と結婚。夫の没後、77年に『富士日記』を発表し話題を呼び、田村俊子賞を受賞。79年に『犬が星見た―ロシア旅行』で読売文学賞を受賞。93(平成5)年、逝去
川上弘美[カワカミヒロミ]
1958(昭和33)年、東京都生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。94年「神様」で第1回パスカル短篇文学新人賞を受賞。96年「蛇を踏む」で第115回芥川賞を受賞。2001年『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞、07年『真鶴』で芸術選奨文部科学大臣賞、14年『水声』で読売文学賞、16年『大きな鳥にさらわれないよう』で泉鏡花文学賞を受賞。19年紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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