文春文庫<br> 汚れた手をそこで拭かない

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文春文庫
汚れた手をそこで拭かない

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167921255
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

第164回直木賞候補作。

ひたひたと忍び寄る恐怖
ぬるりと変容する日常

話題沸騰の「最恐」ミステリ、待望の文庫化。

閉鎖空間に監禁された
デスゲームの参加者のような切迫感。
                ──彩瀬まる

平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、元不倫相手を見返したい料理研究家……
きっかけはほんの些細な秘密だった。

保身や油断、猜疑心や傲慢。
内部から毒に蝕まれ、
気がつけば取返しのつかない場所に立ち尽くしている自分に気づく。

凶器のように研ぎ澄まされた“取扱い注意”の傑作短編集。

内容説明

平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、元不倫相手を見返したい料理研究家…きっかけはほんの些細な秘密だった。保身や油断、猜疑心や傲慢。内部から毒に蝕まれ、気がつけば取返しのつかない場所に立ち尽くしている自分に気づく。凶器のように研ぎ澄まされた“取扱い注意”の傑作短編集。第164回直木賞候補作。

著者等紹介

芦沢央[アシザワヨウ]
1984年東京都生まれ。2012年『罪の余白』で第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。18年、『ただ、運が悪かっただけ』、19年「埋め合わせ」がそれぞれ日本推理作家協会賞短編部門候補に(いずれも本書に収録)。18年『火のないところに煙は』で第7回静岡書店大賞受賞、19年本屋大賞、第32回山本周五郎賞ノミネート。21年『汚れた手をそこで拭かない』が第164回直木賞候補、第42回吉川英治文学新人賞候補となる。23年、『夜の道標』で第76回日本推理作家協会賞(長篇および連作短編集部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

307
策士策に溺れる短編5話。ハッピーなエンドは迎えられない事を承知しておりますし、恐る恐る読んだけど、嫌な気持ちはそれ程迄は来ないで済みましたよ。心理描写は流石ですけど。タイトルがナイス。いやさ、手が汚れちゃったら、綺麗にしたいじゃん。出来れば汚して仕舞った事すら悟られずに。だから、そこで拭うよね。そしたら、それが徒になって仕舞うのか。oh, no. それはシステム上やむを得ず。中では『埋め合わせ』がいいね。五木田さん、まぁよう、ぬけぬけと( ໊๑˃̶͈⌔˂̶͈)。千葉さんの、なんと言うかご愁傷様感がね。2024/12/03

さてさて

269
“汚れた手を、どこで拭けばよかったんだろう。本書を読み終えて、まずそんな問いが浮かんだ”と、〈解説〉に綴られる彩瀬まるさん。この作品には彩瀬さんがおっしゃる通り、予期せぬ事態に巻き込まれてしまった主人公たちが、『汚れた手』を拭こうともがき苦しむ様が描かれていました。リアル世界の事件、事故の裏側にもありそうな人の戸惑いを描くこの作品。それぞれの短編に描かれる”謎”が鮮やかに解き明かされていくこの作品。“閉鎖空間に監禁されたデスゲームの参加者のような切迫感”という彩瀬さんの〈解説〉に納得させられる作品でした。2026/06/07

JKD

192
日常の何てことのないミスやうっかりから派生する負の展開にどう対処するか。やはりそこはまず事実の発覚を知られまいと思考を巡らせるのが一般的だが、この作品集はそれらが裏目にばかり出るので主人公はまだ見えぬ恐怖に怯え増幅され追い詰められていく。どの作品も他人事じゃないようなリアルさで終止ハラハラさせられました。読後にタイトル名の意味を考えるとつい、先の展開をあれこれ考えてしまいました。2024/01/08

Karl Heintz Schneider

161
5編からなる短編集。そのうちの4編は日常系のミステリーだが、どれもいまいち入り込めなかったし、オチも何となくわかってしまった。芹沢央さんは初読みの作家さん。「央」で「よう」と読むのも初めて知った。手に取ったのはタイトルが気になったから。5編とも、これとは違うタイトルだった。でも、読んでいくうちに5つの物語に共通したテーマがあることに気づく。自分の犯した罪を他の誰かになすりつけようとしても、そんなのはすぐにばれるよ。著者はこのタイトルに、そんな想いを込めたのではないか。読み終えた時に、ふとそう思った。2024/02/01

のり

147
5話からなる短編集。悪意があった訳では決してない。不運もあるし、流されたりもした。引返そうと何度も思った。でも結局取り返しのつかない結末を迎える事になってしまった。そこに悪意をのせる者によって…どの話にもひきこまれた。かなりおいしい一冊だった。2025/02/11

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