出版社内容情報
佐渡出身で藝大志望の僕は多摩美の学園祭を訪れ、カオス化した打ち上げに参加する。酒を飲み、芸術論を戦わせる中、僕は浪人生活を
見つめ直す。表面的なテクニック重視の受験絵画は、個性や自由といった芸術の理想とはかけ離れていた。真に人の心を揺さぶる表現とは。気鋭の現代美術家が、揺れ動く青年期を鮮明に描いた傑作小説。
内容説明
佐渡出身で芸大志望の僕は多摩美の学園祭を訪れ、カオス化した打ち上げに参加する。酒を飲み芸術論を戦わせる中、僕は浪人生活を見つめ直す。表面的なテクニック重視の受験絵画は個性や自由といった芸術の理想とはかけ離れていた。真に人の心を揺さぶる表現とは。気鋭の現代美術家が揺れ動く青年期を鮮明に描いた傑作小説。
著者等紹介
会田誠[アイダマコト]
1965年、新潟県生まれ。美術家。91年東京藝術大学大学院美術研究科修了。絵画、写真、映像、立体、パフォーマンス、小説、漫画など表現領域は多岐にわたる。2012‐13年には大規模な回顧展「会田誠展:天才でごめんなさい」(森美術館)が大きな話題となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
氷柱
3
1041作目。1月8日から。フィクションなのかノンフィクションなのかわからなくなる一作。展開としてはかなり盛り盛りにしているのだろうけれど、言いたいこととしては真なのだと思われる。天才たちもそのベールの向こうでは我々がぼんやりと考えるのと同じものを捉えていたのだとわかる一方で、距離が異なる分より鮮明に、そしてより身近なものとして認識しているということがわかる。何かを突き詰めると芸術に行き着くのだということもほんのり伝わって来る。探求してもし尽くせない独特な世界なのであった。2024/01/10
tomosaku
2
『僕らはどうしようもないほど、油絵科の恋愛をしている。』/芸術家である著者の自伝的小説で、氏の二浪目の時代に、多摩美の芸祭での一夜とそれに紐づくエピソードで物語は進む。 学校も専攻も違えど、一応芸術学部という場にいた人間として、本作で描かれる青さと熱意、そして空回りには覚えがありすぎて、悶絶とともに懐かしさを覚える。 そして最も印象に残ったのが冒頭に書いた言。そう、例えばワシなら『文芸学科の恋をしている』瞬間があるんだよなー。色恋という本能的なものに、それぞれの専攻が反映される面白み。→2026/04/23
こっこ
2
★★★★☆ この人の「文章」が好きだ。どこか含羞を感じさせつつ、ゴーマンでもある。2024/01/15
hjms11
2
会田誠の美術予備校時代の体験をベースとした私小説。アートを題材にした小説は好きだけど、もうちょい技術的な時代的なリアリティまで踏み込んだ作品ないかなーと思ってたので本書はドストライクでした。当時の藝大や予備校を飲み込んだアートシーンのうねりや、美術予備校生でないと見えない風景や体験の描写が散りばめられていてとっても読み応えがあった。自分の学生時代とも重なりなんとも感傷的な気持ちに浸らせてもらった。美大芸大を目指す人に是非勧めたい一冊。この勢いでブルーピリオドも読んでみようかな。2025/06/15
tomtake
2
期待してた以上に面白かった。美術大学受験という自分にとって未知の領域に触れることが出来たし、議論されている芸術論も結構分かりやすかった。実話なのか小説なのか曖昧な感じの一夜の出来事と回想で構成されている。二朗が受験にもどったのかどうか、どちらも考えられて、先が知りたいと思った。表紙の絵がなにを描いているのかは、小説を読んでわかった。良い絵だと思う。2024/05/22




