出版社内容情報
波乱万丈の旅を経て
新しい生き方を探す桜子と小龍太。
魚河岸の老舗・江の浦屋5代目が仕掛ける異国交易の仕事の
未来と大きさに惹かれる小龍太。
小龍太との祝言を前に、船頭の道を進むべきか悩む桜子。
そんな中、オランダ人画家コウエルの「二枚の絵」が
それを見た人々を少しずつ変えてゆく-―
早朝の柳橋・神木三本桜に願うのは、大きな儲けか、夢の実現か。
猪牙強盗の事件の謎の解明、そして
未来への希望が詰まった最終巻。
四ヶ月連続刊行、壮大なスケールの全四巻がこれにて完結!
内容説明
波乱万丈の旅を経て新しい生き方を探す桜子と小龍太。魚河岸の老舗が仕掛ける異国交易の仕事に惹かれる小龍太との祝言を前に、船頭にもどるべきか悩む桜子。そんな中、オランダ人画家の「二枚の絵」が辿った運命の感動は、人々を変えてゆく。早朝の神木三本桜に願うのは、大きな儲けか、夢の実現か。事件の謎の解明と、未来への希望が詰まった最終巻。4ヶ月連続刊行、これにて完結!
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。「密命」シリーズを皮切りに次々と作品を発表して高い評価を受け、“文庫書き下ろし時代小説”という新たなジャンルを確立する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タイ子
80
4か月連続刊行のシリーズもいよいよ最終巻。桜子と小隆太は長崎からインドのカルカッタへ。1年半の旅を終えて江戸に帰って来る。何故、2人は江戸から秘密裡に出なければいけなかったのか。それをも忘れるくらいの江戸での歓待。オランダ人画家が描いた2枚の桜子の絵を携えての帰省は江戸庶民を大いに沸かせる。スーパースター並みの扱いにちょっと引き気味になるも、江戸庶民の心意気が判る。絵が伝える国や人との繋がり。4巻通じて共通するものが見えてくる。小隆太と桜子のこれからの生き方に亡き船頭の父親も頷いてくれることでしょう。2023/09/19
ひさか
22
2023年9月文春文庫刊。書き下ろし。シリーズ4作目。最終巻。前巻迄の波乱万丈な出来事のあとに来るものは何か?と楽しみに読みました。特に波風が立つこともなく、大人しい無難な展開で、肩すかし感もありますが、大団円感もあります。続きがあっても良いのでは?とも思いますが、難しいのでしょうか。2023/10/30
陽ちゃん
7
シリーズ4作目で最終巻。前巻の後、カルカッタまで行った桜子と小龍太が、江戸に戻っり、これからどう生きていくかについて悩んだ末、それぞれ方向性を見出しますが、これからも色々巻き込まれそうですね。早速、所帯を持って早々に別々に暮らすことになりそうで、江ノ浦屋のご隠居に文句を言いたくなりました。まあ、それぐらいでは二人の絆は切れないでしょうが。2023/09/30
ぱぴゅ~~ん
5
今まで、刺身のつま扱いだった2枚の絵が、ついに主役に躍り出ました。四巻目が一番面白かったです。新キャラの絵師もいいですね。最高だったのは桜子と小隆太の身の振り方でした。2023/10/05
goodchoice
3
えー、これでおしまい?というくらいあっけない終了だった。もっとドラマチックな結末を期待していたので残念だった。なんか最近の佐伯さんの作品にキレを感じなくなったのは、私だけだろうか。それとも期待しすぎ?2023/10/31