内容説明
コロナ禍での東京五輪を控え、警視庁は警備・観客輸送計画を着々と進めていた。大会失敗の可能性も視野に入れた十津川警部は、実現せずに終った昭和15年の「幻の東京五輪」に着目する。主な原因は日中戦争とされているが、黒幕の存在が浮上して―。当時の宣伝担当、満州事変を指揮した石原莞爾、昭和天皇…彼らの思惑に十津川警部が迫る!
著者等紹介
西村京太郎[ニシムラキョウタロウ]
昭和5(1930)年、東京生まれ。陸軍幼年学校で終戦を迎えた。都立高校卒業後、人事院に十年余勤務。作家をめざし多くの職業をへて、38年「歪んだ朝」で第2回オール讀物推理小説新人賞を受賞、作家デビュー。その後40年に「天使の傷痕」で第11回江戸川乱歩賞、56年「終着駅殺人事件」により第34回日本推理作家協会賞(長編部門)、平成16年に第8回日本ミステリー文学大賞、22年に第45回長谷川伸賞、31年に第4回吉川英治文庫賞を受賞。大ベストセラー「寝台特急殺人事件」をはじめ、著書多数。トラベル・ミステリーの第一人者である。令和4年3月逝去。享年91(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ドットジェピー
5
面白かったです2022/12/20
のり
2
1940年に予定されていた幻の東京オリンピック、それがなぜ実現しなかったのか、その背景について描かれた小説。 全てフィクションとのことだが、実話なんじゃないかと思うくらいリアルで興味深いストーリーだった。 日本人の精神性についても書かれていて、それも面白かった。2025/03/16
Wadachan
1
戦争とオリンピック!考えさせられました。2023/02/10
あきさん
0
2020年の東京オリンピックは1年遅れての開催となったが、中止の決断をしていたら、二度も開催を見送った国となったわけだ・・。日本のスポーツ精神については、その通りと思うところはあるかな。戦争のことも含め、色々考えさせられる一冊となった。2024/02/10