出版社内容情報
千野 隆司[チノ タカシ]
著・文・その他
内容説明
小間物売りの男が賊に襲われ、絶命した。残忍な手口に怒りを覚えた南町奉行所定町廻り同心の朝比奈凜之助は、早速探索を始める。調べは難航していたが、残された息子が賊の顔を見ていたことを知る。唯一の手掛かりと意気込む凜之助だったが、それを知った賊が、子供の命を狙い―。人情と剣戟が冴え渡る、待望の新シリーズ。
著者等紹介
千野隆司[チノタカシ]
1951年東京生まれ。國學院大学文学部卒業。90年「夜の道行」で第12回小説推理新人賞を受賞。以後、時代小説を中心に活躍中。2018年「おれは一万石」「長谷川平蔵人足寄場」シリーズで第7回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
60
南町奉行所定町廻り同心・朝比奈凜之助の活躍の物語です。凛之助は、父・松之助が急に隠居したために定町廻り同心として出仕した。凛之助の二つ上の姉・由喜江の夫・忍谷(しのや)郁三郎も凛之助と同じく南町の定廻り同心であり、剣は、二人とも鏡新明智流桃井道場で免許を貰う腕である。盗賊二人組、消えた手代、至近の距離、雨の養生所、恨みと怒り、浪人者と賊、の6章。シリーズ1作目。2022.11発行。字の大きさは…字が小さくて読めない大きさ。2023.07.01~02読了。★★★☆☆2023/07/02
ひさか
33
2022年11月文春文庫刊。シリーズ1作目。目新しさはどこなんだろうと思ったら、千野さんは定町廻り同心主人公を最近やってなかったというし、文春文庫にその手の話は無いと言う事("千野隆司の「時代小説の向こう側」"参照)だそうで、なーんだその程度かと思いました。しかし新米同心の凛之助が面白く、祖母と母の間の板挟み、そして隠居した父との関わりが面白いです。事件解決もなかなか楽しめる運びで次回が楽しみです。2022/12/18
ごへいもち
9
満足2023/10/23
好奇心
2
江戸南町奉行所定町廻り同心 朝比奈凛之助が殺人事件探索解明の物語、同心は今で言えば警視庁の刑事にあたるのか、それとも所轄署の刑事か? 岡っ引きは交番の巡査に当たるのか? とにかく健脚なのには驚かされる、江戸の町を縦横無尽に歩き廻る、体力気力がなければ少ない同心の数で江戸治安は守れない、頭の下がる思いがした、現在でも使われているる町名が沢山出てきたそれだけでも江戸の街中を歩けた気にさせてくれ大いに楽しめた、献残屋の職種、自身番の書役の役割を知ることが出来た2023/06/22