出版社内容情報
雨ガッパ姿で全力疾走する女、究極の心霊スポット、子供の死の直前に現れた金髪の女――怖い、けれどためになる。怪談×説法第5弾!
内容説明
清掃会社から仕事を請け負った「私」が現場のマンションで見たものは、エレベーターの壁にびっしり書かれた落書きと最上階の廊下の手すりに括り付けられた鳥居だった―(「清掃」)。雨のなか全速力で走る雨ガッパの女、究極の心霊スポット、メモに記された恐怖体験など、現役往職による大人気、怪談×説法シリーズ第5弾!
著者等紹介
三木大雲[ミキダイウン]
1972(昭和47)年京都の寺院の次男として生まれる。多くの寺院で修行を積み、2005(平成17)年京都の光照山蓮久寺の第38代住職に就任。怪談を切り口にしたわかりやすい「怪談説法」を確立、全国各地でイベントを開催する。京都日蓮宗布教師会法話コンクール最優秀賞受賞。14年「稲川淳二の怪談グランプリ」優勝。18年“最恐”怪談師決定戦「怪談王」優勝。OKOWAチャンピオンシップ初代チャンピオン、以降、タイトルを2度防衛(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
283
怪談和尚・三木大雲さんの5冊目の作品集です。本当に毎回読んで思うのは本シリーズが怪談スタンダードで何度でも読み返せて読む度に新たな気づきがありそうだなと感じますね。帯には最恐傑作と書かれていますが感じ方は人それぞれですから保証はできませんが怪談の面白さは確実に実感できる作品集であることは間違いありませんね。『清掃』私は大学を卒業後に清掃会社に就職し初仕事は深夜のビルの清掃で、その後上司の後押しにより独立して新しく会社を興しバイトの木村君という二十歳の青年を雇いました。とあるマンションの臨時清掃での出来事。2022/09/05
ヒデキ
50
久しぶりの三木和尚の本です。 タイトルに宿縁とあるように 自身の周りの縁から起きているのではないかと思われる 怪談を集めています。 恐さより、暖かさを感じて読める本でした。2022/08/22
あっか
49
新刊、三木和尚の怪談奇譚も第5弾!今回も怖い話あり、不思議な話あり、哀しい話あり、学びあり…と三木和尚しか書けない本だなあと思える1冊でした。『秘湯』はめっちゃ怖かった…あっという間に読み終わってしまって寂しいくらいでした。今Kindle Unlimitedで4巻まで読み放題なんですね!びっくり。他の怪談本とひと味違うシリーズで、おすすめなのでぜひ〜。2022/08/04
雨
35
面白かった。現役の僧侶だけあって怖さだけでなく真実味があって良かった。2023/01/19
cao-rin
30
三木大雲住職の京都怪奇譚もなんと5作目らしい。怖いというより、毎回心が洗われるような気持ちになる。仏教の教えを絡めて語る三木住職の怪談は、なんだか訳も分からない恐怖ではなく、一つ一つの怪異に理由や意味がある事を私達に気づかせてくれる。あとがきに、怪談を通して仏教の教えに触れたり、死について考えてほしいとある。また、死は無ではなく、いっときの別れであり、あの世での再会の約束であるとも。三木住職の怪談が、どこか心温まる理由がわかった気がする。2022/09/06