出版社内容情報
公演直前に姿を消したダンサー。
美しき画家の弟。
代役として主役「カイン」に選ばれたルームメイト。
嫉妬、野心、罠──誰も予想できない衝撃の結末。
芦沢央が放つ、脳天を直撃する傑作長編ミステリー!
男の名はカイン。
旧約聖書において、弟のアベルを殺害し、「人類最初の殺人者」として描かれる男──。
「世界の誉田(ホンダ)」と崇められるカリスマ芸術監督が率いるダンスカンパニー。
その新作公演「カイン」の初日直前に、主役の藤谷誠が突然失踪した。
すべてを舞台に捧げ、壮絶な指導に耐えてきた男にいったい何が起こったのか?
誠には、美しい容姿を持つ画家の弟・豪がいた。
そして、誠のルームメイト、和馬は代役として主役カインに抜擢されるが……。
芸術の神に魅入られた人間と、
なぶられ続けた魂の叫び。
答えのない世界でもがく孤独な魂は、いつしか狂気を呼び込み、破裂する。
“沈黙”が守ってきたものの正体に切り込む、罪と罰の慟哭ミステリー。
『汚れた手をそこで拭かない』が直木賞候補、
『火のないところに煙は』が本屋大賞と山本周五郎賞候補。
『許されようとは思いません』続々重版中、
芦沢央が渾身の力を込めて書き上げた超傑作がついに文庫化!
「この小説そのものが、底の知れない沼のようだ。
読み始めたら、逃げられずに沈んでいく恐怖を快楽にかえて、
読み耽るしかない」──角田光代(解説より)
内容説明
「世界の誉田」と崇められるカリスマ芸術監督が率いるダンスカンパニー。その新作公演直前に、主役の藤谷誠が姿を消した。すべてを舞台に捧げ、壮絶な指導に耐えてきた男に一体何が?誠には、美しい画家の弟・豪がいた。芸術の神に魅入られた人間と、なぶられ続けてきた魂の叫び。哀しき業に迫る慟哭ミステリー。
著者等紹介
芦沢央[アシザワヨウ]
1984年東京都生まれ。2012年『罪の余白』で第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。17年『許されようとは思いません』が第38回吉川英治文学新人賞候補。18年、『ただ、運が悪かっただけ』、19年「埋め合わせ」がそれぞれ日本推理作家協会賞短編部門候補に。18年『火のないところに煙は』で第7回静岡書店大賞受賞、19年本屋大賞、第32回山本周五郎賞ノミネート。21年『汚れた手をそこで拭かない』が第164回直木賞候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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