出版社内容情報
長尾景虎、大村純忠ら乱世を生き抜いた戦国武将たち。彼らの原点を、大航海時代とリンクした全く新しい戦国史観で綴る短編集。
内容説明
世界が大航海時代を迎えた戦国時代こそ、日本が真に開国を迎えた瞬間だった―日本初のキリシタン大名・大村純忠は、なぜ改宗に踏み切ったのか?十四歳の宗像氏貞が選んだ「海の民」の本道を貫く生き方とは。乱世を生き抜いた戦国武将たちの原点を、大航海時代にリンクした新しい戦国史観で綴る短編集。
著者等紹介
安部龍太郎[アベリュウタロウ]
1955年、福岡県生まれ。図書館司書を経て、88年「師直の恋」(『バサラ将軍』所収)を発表、90年『血の日本史』で単行本デビューを果たす。2005年『天馬、翔ける』で中山義秀文学賞、13年『等伯』で直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
71
(2022-80)戦国時代の「海」をテーマにした短編集。キリシタン大名大村純忠や越後の長尾景虎(上杉謙信)などの有名武将もいれば、津軽為信や服部友貞など初めて読む武将もいる。室町時代から戦国の動乱期に向かう中で、貿易により資金を増やし、鉄砲などの新兵器を備える事の重要さが必要になって来たのを実感できる。★★★2022/12/03
エドワード
20
戦国大名六人の物語。視点が新鮮。辺境の地ほど思考が柔軟だ。肥前の大村純忠は、布教と貿易を両輪とする南蛮人と組み、日本初のキリシタン大名となる。毛利と大友に挟まれた筑前の宗像氏貞は、石見銀山の銀で戦う。尾張の服部友貞の章の「石見の銀の海外輸出が戦国日本に高度経済成長をもたらした」との解釈が興味深い。商業と流通。服部友貞が敵愾心を燃やす織田信長の戦略は津軽の津軽為信にも届き、日本海貿易で力を蓄える。越後の長尾景虎こと上杉謙信は佐渡の金銀によって、鉄砲を手に入れる。三好四兄弟は旧勢力内の争い、自滅する運命だ。2024/04/10
ササーキー
1
う〜ん。完成度にバラツキを感じた。2022/10/12
ちゃんどら
1
海にまつわる戦国武将のエピソードをまとめた短編集。主人公が大村純忠、服部友貞、安宅冬康、津軽為信、長尾景虎と一部は相当マニアックな所。予備知識がないとちょっと読むのは大変かも。あとこの作者はどうしてこんなに話の中に性描写入れるんだろう…2022/08/13
あきのぶ
1
短編集。2022/07/15