文春文庫<br> 運命の絵―もう逃れられない

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文春文庫
運命の絵―もう逃れられない

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  • サイズ 文庫判/ページ数 217p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167918378
  • NDC分類 723
  • Cコード C0195

出版社内容情報

若く、美しいバーの売り子。彼女の虚ろな表情が物語る、残酷な現実とは――。名画の背後に潜むドラマを読み解く絵画エッセイ17篇。

内容説明

華やかなミュージックホールのスタンドバーに立つ売り子。整った顔立ちながら虚ろな表情の彼女が、飲み物と一緒に売るものは…。運命の分岐点に立ち、あらがい、翻弄される人間たちのなまなましい姿。名画の背後にある運命のドラマをひもとき、画家の企みと時代のリアルに迫る、スリリングな絵画エッセイ。

目次

若さと綺麗な顔だけを武器に―マネ『フォリー・ベルジェールのバー』/ロートレック『二日酔い(シュザンヌ・ヴァラドン)』
車輪は廻り続ける―バーン=ジョーンズ『運命の車輪』
生還できるか―ホーマー『メキシコ湾流』『ハリケーンの後で』/ジェリコー『メデューズ号の筏』
日比谷公園との関係―ルーベンス『ロムルスとレムス』
駄犬じゃけえ…―ブリューゲル『雪中の狩人』
遺書になりそこねた大作―ゴーギャン『我々はどこから来たのか我々は何者か我々はどこへ行くのか』『レ・ミゼラブルの自画像』『死霊が見ている』
死びとは駆けるのが速い―ヴェルネ『レノーレのバラード』/シェフェール『レノーレ‐死者は駆けるのが速い』
敗戦の将をいたわる―ベラスケス『ブレダ開城』/ルーベンス『侯爵夫人ブリジーダ・スピノラ=ドーリア』
表現者になるため生まれてきた―ワッツ『選択』/サージェント『マクベス夫人に扮したエレン・テリー』
聖書を破り捨てて―ムンカーチ『死刑囚の監房』『ハンガリー軍服姿の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世』
大金持ちのゴミ屋敷―モロー『ユピテルとセメレ』
若き英雄の誕生―グロ『アルコレ橋のナポレオン』『ヤッファのペスト患者を見舞うナポレオン』
老兵はただ消え去るのみ―ターナー『戦艦テメレール号』
久米仙人との違い―ボス『聖アントニウスの誘惑』/テニールス『聖アントニウスの誘惑』
胸塞がる物語―ティツィアーノ『マルシュアスの皮〓ぎ』/ペルジーノ『アポロンとマルシュアス』
女神とイージス艦―クリムト『パラス・アテナ』/ルーベンス『メドゥーサの首』
荒々しい馬市―ボヌール『馬市』『バッファロー・ビル肖像』

著者等紹介

中野京子[ナカノキョウコ]
北海道生まれ。作家、ドイツ文学者。2017年開催「怖い絵展」特別監修者。西洋の歴史や芸術に関する広範な知識をもとに、絵画エッセイや歴史解説書を多数発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

107
表紙「フォリー・ベルジェールのバー」は、マネの最晩年の大作。ロンドン・コートールド・ギャラリー展で何度も足を運んで観た。フォリーFoliesは熱狂した、ベルジェールBergereはやわらかい安楽椅子の意味。ウィリアム・ターナー「戦艦テメレール号」イギリス人が選ぶナンバーワン絵画。テムズ川に浮かぶ夕景の老船が、かつてトラファルガー海戦に参加し、ネルソン提督と並び、ナポレオンから母国を守った輝かしい過去から役割を終え、解体のため蒸気船に曳航されていく。ヨーロッパの絵画は、その背景を知ると運命を感じさせる。2022/10/22

坂城 弥生

40
絵の時代背景とかわかりやすかった。2022/08/01

Shun

39
中野京子さんが西洋絵画について解説、そしてその独自の切り口で絵画を読むという行為の愉しさを知れば好奇心が抑えられなくなること請け合いのシリーズです。西洋画には元々、聖書の教えを文字の読めない人々にも伝えるという側面もあったと言うので、1枚の絵に込められた様々な意味は何の予備知識もなければ読み解けるわけがありません。そこで本書のような本が役に立つわけで、絵画を敬遠している方には一度読んでみてと強くお薦めしたい。神話の神々にも忖度しない著者の鋭いコメントを副音声にして、名画鑑賞はいかがでしょうか。2022/04/21

じーにあす

33
中野京子さんの絵画シリーズ。今回のテーマは「運命」。この表紙のマネの絵はコートールド展で実際に見たことがあり、ちょっと嬉しい。今回も豊富な知識と共に絵や画家の詳細や歴史的背景などが語られる。読んだことないけどギリシャ神話って荒唐無稽というか神の世界は何でもありなのねと思った。死んだ恋人に連れ去られる若い女性の物語を元に描かれたオーラス・ヴェルネ『レノーレのバラード』、馬の競り市場を写実的に描いたローザ・ボヌール『馬市』、神の凄惨な処罰を描くティツィアーノ・ヴェチェリオ『マルシュアスの皮剥ぎ』がお気に入り。2022/07/26

rosetta

32
相変わらずの面白さ。やっぱり絵画って読むものなんだな。作家によってその絵が描かれた背景や、描かれた事物の持つ意味や象徴性、歴史などを知らないと十分に楽しめない。特に西洋の絵画はギリシア、ローマ神話やキリスト教を知らないと鑑賞するにも損しちゃう。細かいディテールなんかは指摘されないと自分では見逃してしまう。ただ文庫サイズは図版を見るには向いてないなぁ、特に見開きの綴じの部分とか。この人の本は好きだけどまだまだ読んでいない本が残っているのでこれからもしばらく楽しめて嬉しい2023/12/09

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