出版社内容情報
己の信念のもと実直に生きてきた丈太郎、72歳。だが突然、妻の信子が自らの幸福を求め、意識改革を打ち出した。家庭に満足しつつも若い部下によろめく長男、仕事をもち意識の高い嫁、覇気のない小学生の孫……。高齢者の離婚、女性の自立、家族の崩壊という今日まで続く問題を、鋭く乾いた筆致でユーモラスに描く傑作小説。
内容説明
己の信念のもと実直に生きてきた丈太郎、72歳。だが突然、妻の信子が自らの幸福を求め、意識改革を打ち出した。家庭に満足しつつも若い部下によろめく長男、仕事をもち意識の高い嫁、覇気のない小学生の孫…。高齢者の離婚、女性の自立、家族の崩壊という今日まで続く問題を、鋭く乾いた筆致でユーモラスに描く傑作小説。
著者等紹介
佐藤愛子[サトウアイコ]
大正12(1923)年大阪生まれ。甲南高等女学校卒業。戦後「文芸首都」の同人となり小説を書き始める。昭和44(1969)年「戦いすんで日が暮れて」で第61回直木賞を、昭和54年「幸福の絵」で第18回女流文学賞を受賞。ユーモアの効いた世相風刺と、人生の哀歓を描く小説やエッセイで多くの読者を魅了する。平成12(2000)年、父の作家・佐藤紅緑、異母兄のサトウハチローを始めとする佐藤家の人々の凄絶な生の姿を描いた大河小説「血脈」の完成により第48回菊池寛賞を受賞。平成27年「晩鐘」で第25回紫式部文学賞を受賞。平成29年、旭日小綬章を受章。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sora
6
めちゃくちゃ面白かった。でも、読者数も少なくレビューも無い‥どうしてだろう。こんなに面白いのに。日常 そこら辺にある話。でも中々口には出せない事がストーリーになっています。頑固一徹で通してきた、丈一郎 いかにも昭和の戦後を生き抜いた頑固者です。佐藤愛子さんのユーモアで思わず、吹き出してしまうところ満載です。個人差もあるけれど、世の中の主婦達には共感する所あるのでは、と思った一冊でしたよ。2022/05/05
TOM
0
初作家さん。 あらすじを見て面白そうだと思って読んだが、 とても良かったです。 夫婦関係について考えさせられます。 次は『血脈』にチャレンジしてみようかな。2023/07/21
みっつぁん
0
祖母の勧めで購入。60代、70代目線の小説を初めて読んだ気がする。登場人物全員に分かるーと思うことも、共感できないと思うこともあった。最後は自分的にはスッキリとした結末だった。2022/10/08