文春文庫<br> 文豪お墓まいり記

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文春文庫
文豪お墓まいり記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 256p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167917548
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0195

出版社内容情報

互いに交流する文豪たち。その人生を思いつつ、現代の人気作家がお墓まいり!食事処やお墓の地図ありの楽しいガイド。

内容説明

終戦前夜の岡山で谷崎潤一郎は牛肉を手に入れ、敬愛する永井荷風を精一杯にもてなした。太宰治、澁澤龍彦、幸田文、夏目漱石、深沢七郎…26人の昔の作家に現代の作家が会いに行く。電車に乗り、花を買い、食事処に寄り、墓の前で語り合えば、自分の生き方も見えてくる。楽しい墓参り案内&文豪人生ガイド。

目次

中島敦(多磨霊園)
永井荷風(雑司ケ谷霊園)
織田作之助(楞厳寺)
澁澤龍彦(浄智寺)
金子光晴(上川霊園)
谷崎潤一郎(法然院)
太宰治(禅林寺)
色川武大(谷中霊園)
三好十郎(多磨霊園)
幸田文(池上本門寺)
歌川国芳(大仙寺)
武田百合子(長泉院)
堀辰雄(多磨霊園)
星新一(青山霊園)
幸田露伴(池上本門寺)
遠藤周作(カトリック府中墓地)
夏目漱石(雑司ヶ谷霊園)
林芙美子(萬昌院功運寺)
獅子文六(谷中霊園)
国木田独歩(青山霊園)
森茉莉(禅林寺)
有吉佐和子(小平霊園)
芥川龍之介(慈眼寺)
内田百〓(金剛寺)
高見順(東慶寺)
深沢七郎(秩父聖地公園)

著者等紹介

山崎ナオコーラ[ヤマザキナオコーラ]
作家。性別非公表。福岡生まれ、埼玉育ち。学生時代は日本文学を学び、卒業論文に「『源氏物語』浮舟論」を書く。近代文学も愛する。谷崎潤一郎と金子光晴に憧れ、戦時下での作家の仕事や、日常における文学について考えるようになる。2004年、会社員をしながら書いた小説『人のセックスを笑うな』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ALATA

67
「知らないおっさんの墓参りに行くで」ベビーカーを押す西加奈子と内田百閒の眠る金剛寺へ。ナオコーラさんが昔の作家に会いに行く徒然草風アンソロジー。永井、谷崎、太宰、むかし読んだ記憶もあるが内容は全然覚えていない。夏目、有吉、遠藤あたりで馴染みの作家さんが・・・。電車で歩き、花を買い、名物を食べ文豪の匂いを感じ取る。いろんな本の紹介からその人の生きざままで感じるものがあった★4※母親と連れ立って「墓参りをすると癒される。人間はいずれ・・・」その先が気になります。2024/04/05

あや

27
文豪の墓所と言っても、著名人の墓所らしく大規模であったり、参拝者が絶えないような場所もあれば、ごく普通の墓石の下で静かに眠っている、一人の私人としての墓所という雰囲気の場所まで様々だった。訪ねた作者自身が、生や死に触れる機会が多かった時期ということもあり、墓所の前で自身の経験を見つめたり、同行者と記憶をなぞったり、そこに文豪の作品や人生を重ねたりする場面も多い。文豪たちの死や人生を辿り、墓参り記を書くことで作者も自身の生々しい体験を切り離して文章の中に織り込み、気持ちを整えていったようにも感じられる。2021/09/24

みっき

25
単行本持ってるけど文庫本も購入。1年半前に読んだ時は”読みたい本が増えて困る、死ぬまでに全部読めない”みたいな事を書いたが今は読みたい本を全部読めなくてもいいんじゃないかと思ってる。織田作や露伴を実は読んだことがないと告白しており、なんとなくこの人の書く文章は信用できると思った。前回読んだ時はあんまり気にしなかったが戦争についての記載が多いことに今回驚かされ、真剣に読んだ。戦時中の作家についてや、戦後の戦時中は洗脳されていたみたいな風潮はどうかと悩む作家の姿を読みながら色々考えさせられた。2022/05/14

hitomi.s

25
ナオコーラさんが、文豪のお墓参りをタイトル通りしていく本。考えてみたら、文豪の本をほとーんど読まずに避けているかもしれない。作家名・作品名・だいたいのあらすじ・顔写真など、国語や歴史の教科書レベル。読み繋がれたからイマに残っているのに、そこにある面白さを知らないのはもったいないのかも。数冊拝読したことのある文豪のお墓が、意外と遠くない場所にあって少しびっくりした。そして、「生きていたんだな」「小説を書いていたんだな」と当然なことを、突然理解した。読んで、良かった。だから、あそこの本屋さんは好きだ。2021/10/06

pirokichi

22
著者が、永井荷風、谷崎潤一郎など26人の文豪の墓まいりをした記録。作品や人物像が伺えるエピソード等はもちろん興味深かったが、父親を喪い、流産し、本書連載中に出産した著者が、夫や母親、作家仲間の津村記久子さんや西加奈子さん(その時は8カ月の著者のお子さんも)と共に、その時々の季節の中を歩き、腹ごしらえをして霊園に行き、墓を探し当て、時には掃除をし、その人にあいそうな花を供え、線香をあげて手を合わせる。そして又季節の中を帰途につく…単純にその行為、その情景に胸を打たれた。エロス(生)とタナトス(死)か…。2021/09/09

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