文春文庫<br> ある男

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文春文庫
ある男

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  • サイズ 文庫判/ページ数 384p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167917470
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

愛したはずの夫は、まったくの別人であった――。
「マチネの終わりに」の平野啓一郎による、傑作長編。

弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。
宮崎に住んでいる里枝には、2歳の次男を脳腫瘍で失って、夫と別れた過去があった。長男を引き取って14年ぶりに故郷に戻ったあと、「大祐」と再婚して、新しく生まれた女の子と4人で幸せな家庭を築いていた。
ところがある日突然、「大祐」は、事故で命を落とす。悲しみにうちひしがれた一家に、「大祐」が全くの別人だという衝撃の事実がもたらされる……。

愛にとって過去とは何か? 幼少期に深い傷を負っても、人は愛にたどりつけるのか?
「ある男」を探るうちに、過去を変えて生きる男たちの姿が浮かびあがる。

第70回読売文学賞受賞作。キノベス!2019第2位。

内容説明

弁護士の城戸はかつての依頼者・里枝から奇妙な相談を受ける。彼女は離婚を経験後、子供を連れ故郷に戻り「大祐」と再婚。幸せな家庭を築いていたが、ある日突然夫が事故で命を落とす。悲しみに暮れるなか、「大祐」が全くの別人だという衝撃の事実が…。愛にとって過去とは何か?人間存在の根源に触れる読売文学賞受賞作。

著者等紹介

平野啓一郎[ヒラノケイイチロウ]
1975年、愛知県生まれ。北九州市出身。1999年、京都大学法学部在学中に投稿した『日蝕』により芥川賞受賞。以後、数々の作品を発表し、各国で翻訳紹介されている。2020年からは芥川賞選考委員を務める。主な著書は、小説では『葬送』『滴り落ちる時計たちの波紋』『決壊』(芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)『ドーン』(Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞)『かたちだけの愛』『空白を満たしなさい』『透明な迷宮』『ある男』(読売文学賞受賞)などがある。16年刊行の長編小説『マチネの終わりに』(渡辺淳一文学賞受賞)は累計60万部を超えるロングセラーとなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kanonlicht

358
人が決して捨て去ることのできないもの、それまで生きてきた人生。では、人が人を愛するとき、今を生きるその人だけを愛することができるのか。その人生に看過できない汚点があったとしたら。その人自身の努力の及ばぬところで生まれながらに背負ってしまったレッテルがあったとしたら。一人の男の人生を他者が追跡していくことによって、彼自身には見えていなかった彼の本質が浮かび上がる。過去などなくても人はこんなにも愛されるのだという希望とともに、そうまでしないと過去からは逃れられないという不条理を感じた。2021/11/04

しげき

307
夫の大祐が不慮の事故で亡くなった。妻の里枝は夫の親族とは疎遠だったが、亡くなったとなれば連絡しないと思い大祐の兄に連絡をとる。知らせを聞いた兄は里枝の元へ。そこで大祐の写真を見た兄は一言「これは私の弟ではない」··じゃあこの男は一体誰なんだ?映画が楽しみです。2022/05/14

あきら

270
出だしの一文で、心を奪われてしまった。 表現の多彩さで、モヤモヤとしたものを言語化していく、素晴らしい作品です。 過去ってなんだろう。これから続くものよりも必要なものなんだろうか。そんな根源を見つめ直す読書体験になりました。2021/10/17

エドワード

269
宮崎の山の町に住む里枝は、再婚した夫・谷口大祐に林業の作業中の事故で先立たれる。ところが彼の兄は写真を見て「大祐ではない。」と言う。里枝の夫は誰だったのか?里枝は、彼女の離婚調停に携わった弁護士・城戸章良に真相究明を依頼する。紆余曲折の末に城戸は驚愕の真相にたどり着く。過去と血縁に囚われる人間たちの、深い、深い物語だ。戸籍の交換、死刑廃止運動、在日三世の韓国人である城戸と家族の葛藤、現代社会の闇が圧倒的な熱量で展開されていく。「愛にとって、過去とは何だろうか?…」全てが明らかになった終幕の明るさが救いだ。2021/11/27

きいたん

242
人は何をもってその存在を立証するのだろうか。戸籍か。身体か。それとも過去に残してきた足跡か。そんな問いが否応なく浮かぶ。初めて生まれた問い。繊細で緻密な言葉が紡ぎ出す彼らの感情は真っ直ぐに私の心に入り込む。そして考えさせるのだ。人の存在の不確かさを。それは里枝や城戸と同様に不安を増幅させ、動揺を誘い、愛に対する信頼をも揺るがす。だが不安の元凶となった「ある男」の存在を探す旅が、素朴だが純粋な愛を唐突に悟らせる。私は幸福だったのだと。あなたといると嬉しい。あなたがいないと寂しい。愛の原点に触れる物語だった。2021/09/30

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