出版社内容情報
夏目漱石、親鸞、織田信長、明智光秀、勝海舟と西郷隆盛、永井荷風、小林一茶、良寛、太閤秀吉、細川ガラシャ……歴史を彩る文人や武人、22人の手紙。
無心状であれ、恋文であれ、遺書であれ、それらは真率な感情が綴られ、思わず笑ってしまったり、あるいは襟を正したり。
「いろんな人たちと一杯やりながらの会話を楽しむつもり」で、歴史探偵・半藤さんが美しい日本の手紙を読み解いた名著復刊!
ラインやメール全盛の今だからこそ、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
内容説明
漱石、親鸞、信長、龍馬、一茶、荷風…歴史を彩る文人武人、22人の手紙。無心状であれ恋文であれ、遺書であれ、そこには真率な感情が綴られ、襟を正したり、時に笑みがこぼれたり。「いろいろな人と、一杯やりながらの会話を楽しむつもり」で、歴史探偵・半藤さんが美しい日本の手紙を読み解いた名著復刊。
目次
屹立する親鸞 温かい親鸞―仏の御恩を報じまゐらせたまふになりさふらふべし
闘う宗教人にして詩人 日蓮―昼夜耳に聞くものは、枕にさゆる風の音
簡潔無比の織田信長―猿帰り候て、夜前の様子、つぶさに言上候
「逆順無二」 明智光秀のクーデタ―本能寺において信長父子を誅し、素懐を達し候
婦唱夫随の秀吉とおね―ゆるゆるだきやい候て、物がたり申すべく候
細川ガラシャ 貞女か烈女か―御心に入候て御うれしく候
歪曲された淀どのの哀れさ―江戸にもわもじをするすると誕生にて御入り候
大高源五の孝子の面目―是かぎりの文にてござ候
裏も表もない良寛禅師―ハイ今日は雑炊の味噌一かさ下されたく候。ハイサヤウナラ
苦闘する煩悩の人 小林一茶―長々の留主、さぞさぞ退屈ならんと察し候へども、病には勝たれず候
気宇壮大すぎた佐久間象山―丁度大たらひの下にはまぐり貝御座候様に見え申し候
吉田松陰 穏やかにして気魄あり―僕は忠義をする積り、諸友は功業をなす積り
天馬空を征く 坂本龍馬―一人の力で天下動かすべきは、是また、天よりする事なり
勝海舟と西郷隆盛 政治家と革命家―現時に臨み候ては此の勝先生とひどくほれ申し候
乃木静子の死と「母の訓」―女大学をよくよく御覧相成たく
よき父親の夏目漱石―御父さまは此手紙あおむけにねてゐて万年ふででかきました
永井荷風における「女の研究」―しみじみお咄し致す折もあるべきかと、それのみ楽しみに致し候
山本五十六 名をも命も―月明の夜又は黎明を期し全航空兵力を以て全滅を期し敵を強襲す
「サムライたれ」と説く小泉信三―君の出征に臨んで言って置く
香淳皇后の微笑のかげに―B29は残念ながらりっぱです
著者等紹介
半藤一利[ハンドウカズトシ]
昭和5(1930)年、東京に生れる。作家。28年、東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、専務取締役、同社顧問などを歴任。平成5(1993)年「漱石先生ぞな、もし」で第12回新田次郎文学賞、10年「ノモンハンの夏」で第7回山本七平賞、18年「昭和史」(全二巻)で第60回毎日出版文化賞特別賞、27年第63回菊池寛賞を受賞。令和3(2021)年1月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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