文春文庫<br> 手紙のなかの日本人

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文春文庫
手紙のなかの日本人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 256p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167917272
  • NDC分類 281
  • Cコード C0195

出版社内容情報

夏目漱石、親鸞、織田信長、明智光秀、勝海舟と西郷隆盛、永井荷風、小林一茶、良寛、太閤秀吉、細川ガラシャ……歴史を彩る文人や武人、22人の手紙。
無心状であれ、恋文であれ、遺書であれ、それらは真率な感情が綴られ、思わず笑ってしまったり、あるいは襟を正したり。
「いろんな人たちと一杯やりながらの会話を楽しむつもり」で、歴史探偵・半藤さんが美しい日本の手紙を読み解いた名著復刊!
ラインやメール全盛の今だからこそ、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

内容説明

漱石、親鸞、信長、龍馬、一茶、荷風…歴史を彩る文人武人、22人の手紙。無心状であれ恋文であれ、遺書であれ、そこには真率な感情が綴られ、襟を正したり、時に笑みがこぼれたり。「いろいろな人と、一杯やりながらの会話を楽しむつもり」で、歴史探偵・半藤さんが美しい日本の手紙を読み解いた名著復刊。

目次

屹立する親鸞 温かい親鸞―仏の御恩を報じまゐらせたまふになりさふらふべし
闘う宗教人にして詩人 日蓮―昼夜耳に聞くものは、枕にさゆる風の音
簡潔無比の織田信長―猿帰り候て、夜前の様子、つぶさに言上候
「逆順無二」 明智光秀のクーデタ―本能寺において信長父子を誅し、素懐を達し候
婦唱夫随の秀吉とおね―ゆるゆるだきやい候て、物がたり申すべく候
細川ガラシャ 貞女か烈女か―御心に入候て御うれしく候
歪曲された淀どのの哀れさ―江戸にもわもじをするすると誕生にて御入り候
大高源五の孝子の面目―是かぎりの文にてござ候
裏も表もない良寛禅師―ハイ今日は雑炊の味噌一かさ下されたく候。ハイサヤウナラ
苦闘する煩悩の人 小林一茶―長々の留主、さぞさぞ退屈ならんと察し候へども、病には勝たれず候
気宇壮大すぎた佐久間象山―丁度大たらひの下にはまぐり貝御座候様に見え申し候
吉田松陰 穏やかにして気魄あり―僕は忠義をする積り、諸友は功業をなす積り
天馬空を征く 坂本龍馬―一人の力で天下動かすべきは、是また、天よりする事なり
勝海舟と西郷隆盛 政治家と革命家―現時に臨み候ては此の勝先生とひどくほれ申し候
乃木静子の死と「母の訓」―女大学をよくよく御覧相成たく
よき父親の夏目漱石―御父さまは此手紙あおむけにねてゐて万年ふででかきました
永井荷風における「女の研究」―しみじみお咄し致す折もあるべきかと、それのみ楽しみに致し候
山本五十六 名をも命も―月明の夜又は黎明を期し全航空兵力を以て全滅を期し敵を強襲す
「サムライたれ」と説く小泉信三―君の出征に臨んで言って置く
香淳皇后の微笑のかげに―B29は残念ながらりっぱです

著者等紹介

半藤一利[ハンドウカズトシ]
昭和5(1930)年、東京に生れる。作家。28年、東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、専務取締役、同社顧問などを歴任。平成5(1993)年「漱石先生ぞな、もし」で第12回新田次郎文学賞、10年「ノモンハンの夏」で第7回山本七平賞、18年「昭和史」(全二巻)で第60回毎日出版文化賞特別賞、27年第63回菊池寛賞を受賞。令和3(2021)年1月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

penguin-blue

38
歴史上で見える人物の「描かれ方」はその時の歴史の流れや、運不運、その後の時代の評価等にいろいろ影響を受けるけれど、その点手紙はストレートにその人の人となりを垣間見せてくれる。戦国武将や幕末の志士たちは手紙が公開されないまでもドラマとかでその人となりを描かれることが多いので、どちらかというといわゆる文人や妻妾たちの手紙の方が面白かった。一茶の狷介さや、良寛の人間味あふれる無心の手紙、そして作者自身が交流があった小泉信三の息子への手紙。世に出ると思って書いたものでないからこそ、手紙はまた魅力的だ。2021/10/28

Ryoko

1
面白かった。残された手紙から、その人となりを分析する。登場するのは一茶、漱石、信長、細川ガラシャなど。一茶の欲望のままに生きた姿には悪い意味で驚き。ガラシャは性格があまりよろしくなかったと書かれていて、それもよく言われるガラシャのイメージと違い新鮮ではあった。事実はわからないが。恋文は残さない方がいいですね。書いた当人も時が経てば恥ずかしいだろうし、当人以外も目にした時、どうしたらいいのやら(笑)。そう思ったのは谷崎潤一郎のラブレターで。そのラブレターもある意味、名作。2021/10/07

数太郎

0
手紙を通じ、偉人たちの息遣いが聞こえる一冊。2024/07/27

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