出版社内容情報
城中での刃傷騒ぎの果てに田沼意知が落命した。予期しなかった事態に磐音は深い迷いの中にあり、門弟への稽古も中断するのだが……。
内容説明
佐野政言が城中で起こした刃傷騒ぎに起因し、田沼意次の嫡男・意知が落命する。坂崎磐音はこの結果に深く迷う心があり、通いの門弟達への稽古も中断していた。一方、弥助は騒動の中で、息子同然であった藪之助を自ら死に至らしめ、その遺髪を携え伊賀を目指す。さらには、窮地に陥った奈緒を案じ、出羽山形へと向かうが…。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。「密命」シリーズを皮切りに次々と作品を発表して高い評価を受け、“文庫書き下ろし時代小説”という新たなジャンルを確立する。著書多数。2018年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
95
今月の決定版です。前回読んだのは細かいところはすっかり忘れてしまっています。道場には怪しげな老人と娘が来て目くらまし的な術を使いますが磐音には通用しません。また磐音の味方の忍者が故郷にいったん戻り息子同然の敵を江戸城での一騎打ちで破りその遺髪を寺に収めたのちに山形に赴きます。また最後の方では意次との対面も見られます。2021/02/12
とし
71
決定版・ 居眠り磐音「失意ノ方」47巻。北尾重政の「尚武館夏景色六態」が完成し飛ぶように売れ、磐音の元許嫁奈緒とその子も、弥助、霧子の活躍で山形を発ち江戸に向かう事に、大団円が近づいていますね。2021/07/20
yamatoshiuruhashi
41
妖術使いとの対決。昔の忍者ものマンガを連想した。「風のフジ丸」、「伊賀の影丸」、いや本書の作風に近いのは白土三平の作品か。描かれる妖術、忍術は荒唐無稽さだけでなくそれらを物語の中でまるで眼前にしているように描いている。2021/02/13
fuku3
21
2022.1.16読了。シリーズ第47弾。前巻で田沼意知が亡くなり世の中は田沼の時代は終わったと云う声が聞こえて来た!磐音は意次の反撃を静かに備えていた!弥助は藪之助の遺髪を胸に伊賀に!出羽山形では奈緒一家が借金取りに追われ窮地に!絵師の北尾重政も借金取りに追われ尚武館に逃げ込んだ!卜部忠道なる一派が尚武館に賞金稼ぎに現れた!磐音は意知の墓参りに行くと意次に遭遇した!意次が"66で倅を失った哀しみが分かるか"磐音は"家基様に殉じた養父母の後継の苦しみが分かるか"磐音と老中田沼意次の闘いはまだまだ続く‼︎2022/01/16
ボタン
4
ある意味平穏な日々、またぞろ妖怪変化が出てきたがあっさり退治される。今回の妖怪は意味なし。あとは引っ張ってる土子順桂吉成だけか。2023/01/30
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