文春文庫 愛のかたち

岸 惠子【著】

文藝春秋（2021/02発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 281p／高さ 16cm
• 商品コード 9784167916442
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

出版社内容情報

親子の葛藤、女の友情、そして運命の出逢い。5人の男女のさまざまな愛のかたちを、パリと京都を舞台に描き出す大河恋愛小説です。
表題作「愛のかたち」に加え、「南の島から来た男」を収録。いずれも、悲痛な運命に抗って力強く生きる登場人物の姿が、静かな感動を呼びます。国際派女優そしてジャーナリストとして世界中で活躍をしてきた岸恵子ならではの贅沢でスケールの大きな人生賛歌です。

内容説明

化粧品会社のパリ駐在員・渚詩子は、監獄から少年を脱獄させたいと語る奇妙な弁護士、ダニエル・ブキャナンと飛行訓練場で知り合う。この出逢いをきっかけに、恋愛に疎かった詩子は愛の不思議に身をゆだねていく。パリと京都を舞台に、悲痛な運命に抗い力強く生きる男女を描く人間賛歌。短篇小説「南の島から来た男」も収録。

著者等紹介

岸惠子［キシケイコ］
女優・作家。横浜市出身。『君の名は』『雪国』『細雪』などの名作映画に出演。４０年あまりのパリ暮らしを経て、現在は活動の中心を日本に移す。在仏時代から女優だけでなくジャーナリストとしても活躍。『ベラルーシの林檎』（日本エッセイスト・クラブ賞受賞）など著書多数。２０１１年、フランス共和国政府より芸術文化勲章コマンドールを受勲、２０１７年、菊池寛賞受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[優希]

胸が苦しくなるような恋愛小説でした。恋の疎さから愛の不思議に心がうつろうのが恋に身をゆだねるということなのですね。パリと京都を舞台にした美しい物語だと思います。

2021/11/23

[真珠]

化粧品会社のパリ駐在員、渚詩子が主人公。飛行訓練場で出会ったダニエル・ブキャナンと恋に落ちる。が、恋愛描写が少ないので恋愛小説っぽくない。友人アンヌの家庭の話が多い。いろんな人がいろんな問題を抱えて生きている。ヨーロッパの文化を表現したかったのか?文章は美しかった。もう一つの『南の島から来た男』は、仕事に生きる女性、すれ違いの恋愛。作者の実体験が活かされていると思う。

2021/12/03