出版社内容情報
パーキングエリアに停まる車の恐るべき正体、子供殺しを犯した男の悪夢、電子書籍をめぐる奇想譚ほか、ジャンル無用の短編集その1。
内容説明
パーキングエリアに停まる車の恐るべき正体、子供殺しを犯した男の悪夢、電子書籍をめぐる奇想譚ほか、ジャンル無用の短編集その1。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
231
スティーヴン・キングは数十年に渡って読んでいる作家の一人です。久々の短編集、自作解説つきでした。オススメは、表題作で30年物の『マイル81』&『UR』です。私は、紙の本が好きなので、普通のKindleもピンクのKindleも要りません(笑)続いてⅡ巻へ。 https://books.bunshun.jp/articles/-/5817?ud_book2020/11/21
Tetchy
133
異世界の怪物もの、普通小説3編、幻想小説1編、ホラー1編、時代小説1編、詩篇1編、SF小説2編とヴァラエティに富んだ短編集。ただ今回は日常に突如訪れる災禍といったような“その日”を扱った作品が多かったように思える。それは各編に添えられたキング自身の解説に着想の基になったエピソードが据えられていることが大いに影響しているからだろう。しかしその解説を踏まえて物語に臨むと、その展開の妙に驚く。本書におけるベストは「アフターライフ」と「砂丘」。特に前者は話題になったドラマを彷彿させて思わずニヤリとしてしまった。2025/06/04
KAZOO
118
キングの短編集で2分冊にわかれています。このⅠには10篇の作品が収められていてそれぞれキングの序文があります。私はやはり表題作などが好きで昔の彼の作品を思い出します。また「UR」は他の作品とのつながりがあったりしてこれも最近の状況なども踏まえたもので楽しめました。2020/12/12
眠る山猫屋
73
冒頭から飛ばしてくれます、クリスティーンかビュイック8かと思いきや、また別物のモンスターカー登場。食い散らかされるのは善人ばかりだし・・・主人公ピートの動向にハラハラ。中盤はホラーより同世代作家たちへのオマージュや小品が続き、ラスト『UR』にてキング節が帰ってくる構成。多次元世界へアクセスできるキンドルって・・・悪魔のアイテム。Amazonの宣材で書かれた事より、多次元世界といえば・・・全てはあの塔に繋がる訳で・・・。教授たちの迎えた結末も良かった。 〈日本の夏は、やっぱり怪談〉参加作品。2021/08/07
sin
69
まず著者の言葉が素晴らしい。さて順番に…※これみよがしに意外な小道具の使い途よりも愚鈍な捕食者の素早い逃走に違和感。※らしくなくあざとく思わせ振り。※人生は複雑でいて出来事はシンプル…災禍は突然に降りかかる。※怪談に整合性を求めるのは如何、事実は小説より奇なりを逆手にとったよう。※キングの創作の核に被害妄想を感じる。※正義派と云う輩は事実より自分の感情を正しいと判断するが、意外な決着をみせる。※偉大なる幻影を謳い上げん。※聖職者の皮を被った人間。※人生…泥仕合と化す。※人生一寸先は闇、キンドルで照らさば…2021/10/11