出版社内容情報
姥捨の郷で嫡男・空也の成長を楽しみに穏やかに暮らす坂崎磐音とおこん。江戸帰還を決意し、田沼一派の刺客である唐人との決戦に臨む
内容説明
旅の空にある磐音らの無事を祈りながら暮らす江戸の面々。御典医の桂川甫周を訪ねた品川柳次郎は、磐音から書状が届いたことを知るが、帰路、尚武館佐々木道場が取り壊される現場を目の当たりにする。姥捨の郷で空也の成長を見守る磐音。江戸帰還を決意し、大きな障壁である田沼一派の唐人刺客らを倒すため、戦いに備えるが…。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。2018年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
90
決定版・ 居眠り磐音「一矢ノ秋」37巻。槍折れの達人小田平助が加わり、おすな、雹田平と唐人の刺客との死闘に終止符を打ち江戸にもどる事を決心した磐音、空也を伴いまだまだ遠い江戸へ次巻が楽しみですね。 2021/01/22
KAZOO
84
今回はいよいよ田沼が放った刺客と姥捨の郷の人々との決戦が行われます。長崎から助力を得た刺客たちをどうにか倒してその後主人公たちは江戸へ戻る決心をします。また江戸での主人公の友人たちの動きや主人公のいた道場の取り壊しがあったりすることが述べられています。2020/12/23
yamatoshiuruhashi
36
隠れ里に侵入しようとする刺客群と戦いの意思を固めた磐音と雑賀衆一統との争い。「伊賀の影丸」を思い出させるような「分身の術」まで出てきて大人のマンガの世界。東映時代映画全盛期の剣豪活劇の気分で読めた。となれば出演は大川橋蔵、中村錦之助、東千代之介、山城新伍といったあたりか。娯楽作品として面白い。深く考えてはなるまい。2020/09/07
うららん
12
読み応えたっぷりの一冊だった。心強い槍折れの小田平助も加わりいよいよ田沼の刺客と決戦の時。空也も3歳となり可愛い。次作はいよいよ江戸の本陣と対決か?!2023/08/30
紅葉
11
今回で、さらに1年が過ぎた姥捨の郷での穏やかな生活も終わりを迎えようとしています。空也3歳。可愛い盛りですね。利次郎が土産に渡した剣を[空也はさむらいじゃ]と喜ぶ姿は本当に微笑ましい。一方江戸では品川家でもお有御懐妊♪男の子なら空也の弟分になるでしょうか。おすなの暴走で佐々木道場の建物までが潰され…皆の嘆きが聞こえてくるようです。磐音たちの息の根を止めようと、高野山に雹田平を伴いおすなが兵を率いて登場。雹田平強い…。小田平助が姥捨に来てくれて助かりましたね。この勢いで江戸に戻れるのか。楽しみです♪2021/03/04