文春文庫<br> 2020年・米朝核戦争

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文春文庫
2020年・米朝核戦争

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  • サイズ 文庫判/ページ数 320p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167915025
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

二〇二〇年、米朝間で核戦争勃発。北朝鮮による韓国旅客機撃墜に始まる悪夢のシナリオ。元米国防省高官が各国政治家の実名で描く。

内容説明

本書は2020年に発生した北朝鮮によるアメリカ合衆国への核攻撃についての報告書である。韓国の民間航空機が北朝鮮に撃墜されたところから全ては始まった…各国政権枢の動きを実名で描き、核問題と国際政治の専門家が提示する核戦争への悪夢のシナリオとは。危機に立つ東アジアをめぐる戦慄のシミュレーション・ノヴェル。

著者等紹介

ルイス,ジェフリー[ルイス,ジェフリー] [Lewis,Jeffrey]
PhD。国際政治学者。ミドルベリー国際大学院モントレー校ジェームズ・マーティン不拡散研究センター長を務めるほか、スタンフォード大学国際安全保障協力センターなどで、中国・北朝鮮・イラン等の核兵器計画の専門家として核不拡散に関する研究を行なっている

土方奈美[ヒジカタナミ]
翻訳家。日本経済新聞社を経て、2008年より翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Porco

19
著者は長年核戦略の研究をしているアメリカ人で、メディアへの露出も多いそうです。そんな人物が、最悪のシナリオを、ノンフィクション風に描いた小説が本作。原書は2018年8月の刊行で、執筆時点までの事実はそのまま取り入れているとのこと。マティスが国防長官のままで、ポンペオは国務長官をクビになっているところは、予測が外れていますね。北朝鮮の核攻撃を受けたアメリカの被爆者の声として、広島・長崎の被爆者の声を引用しているのも印象的。とても勉強になる本でもありました。2021/02/11

チェアー

9
リアリティがあるのかと聞かれれば、悩むところ。停電とか通信渋滞とか情報がないなかで、世界をひっくり返すような決断を首脳がするのかどうか。 しかし、戦争が起きる土壌があるところでは、小さな偶然の積み重ねが発火点になりうる。 だから、戦争が起きる土壌を変えるしかない。そのために政治家を選び、税金の使いみちを監視し、外交を注視し、必要に応じて声を上げる。地道な作業を続けることが必要だ。2020/08/13

かんとり

7
北朝鮮による核攻撃に関する特別委員会。この最終調査報告書という形をとった、フィクションノベル。 韓国民間機の小さな故障から始まった北朝鮮の無謀な核攻撃。 実在の大統領、政府要人、北の指導者、全て実名で登場し、 もう一つの2020年を描く。韓国&日本に50発以上の核ミサイルが発射され、アラスカの防空網を超えて米国本土にも… 実際の発表済資料、主要マスコミの記事、それらに想像力と味付ければ、リアル感ありありのフィクションです。読み応えありましたな。 2020/06/09

八八

5
本著はアメリカでも著名な国際政治学者が「米朝の核戦争後に開かれた米国政府の原因究明特別委員会の報告書」という体裁で描いたフィクションノベルである。韓国の民間機撃墜からの報復、核戦争へと拡大する過程を描く。ただのフィクションではなく膨大な注釈によって裏付けされた本著はリアリティをもって書かれている。現トランプ政権に対する批判が垣間見える作品であり、また戦争の不確実性がかなり意識されている。また、被曝するアメリカ市民の言葉は広島の被爆者の回想が引用されており、作者の核兵器に対する考えを読み取れる著作である。2020/06/09

老兵

4
翻訳が出たと知り購入した。一見仮想戦記のようなタイトルだが、著者はアメリカの国際政治学者で核問題の権威。ストーリーは北朝鮮が韓国の学生が乗った民間機を撃墜したことをきっかけに、核戦争にエスカレーションするというもの。この本の秀逸な点は、おびただしい注釈にある。作中のトランプや文在寅、金正恩の一挙一動は実際の会見での発言や専門書の引用に基づいており、作品を限りなくノンフィクションに近いフィクションに仕立てている。2020/06/15

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