出版社内容情報
社長の父親に乞われ、商社から大手生命保険会社に転職した広岡。その人柄と能力で信頼を得て、新機軸を打ち立てる彼を襲う悲劇とは?
内容説明
大日生命社長を務める父の強引な招きで、商社から取締役待遇で転職した広岡厳太郎。「世襲人事」との批判をものともせず、外務の“生保のおばちゃん”に学び、保険の国際化、法人営業部の創設など革新的な新機軸を打ち立てるのだが…。英姿颯爽の快男児を描き、働き方や同族経営の問題に切り込む長編経済小説。
著者等紹介
高杉良[タカスギリョウ]
1939年東京生まれ。化学専門紙記者、編集長を経て、75年に「虚構の城」で作家デビュー。経済界全般にわたり、綿密な取材に基づき、話題作の数々を発表する。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mattu
26
現代でこのハードワークは受け入れられないだろう。現代では、会社以外の時間をどの様に使うのか?その差が大きな差になっていく。会社ではなく、自身の価値をどの様に高めるかが重要だと思う。2021/01/06
PEN-F
24
日本生命をモデルにしたお話でした。終盤までの話の展開を急激に方向転換してラストに持っていったのでちょっとびっくり。そしてこの結末を迎えるのであったなら“世襲人事”というタイトルよりも改題前の“いのちの風”のほうがしっくりきたように思う。何か改題せねばいけない理由があったのでしょうか?2025/02/17
納間田 圭
21
経営者の永遠の尽きない悩みです。一見…会社を私物化する創業者。一見…親の傘の下で甘やかされるボンボン。世襲…なんか排他的で否定的なイメージで世襲することで腐敗する会社の話しとか思って読み出したけど…その逆。生保最大手の経営者が、世界を股に掛けバリバリの商社マンの実の息子を逆風をはねのけ役員として迎え入れる話し。でもそれは…息子可愛さではなく、一人の男として魅了的だったから。息子の力こそが会社や生保業界の将来に役立つと思ったから。そして息子は計り知れないプレッシャーの中、周囲を虜にしていくというサクセス実話2020/01/24
carl
18
特に何も問題が起きずに、主人公は亡くなった。私には合わなかったが、読みやかった。2020/08/29
ドッケン
11
最期が何とも言えず悲しい終わり方でした。2023/04/26