出版社内容情報
世界で初めて政治力学を意識し、中華帝国を創り上げた男。その人物像に深く迫りつつ、現代にも通じる政治・経営学を解きあかす。
内容説明
自らを「始皇帝」と名乗るに至った男、〓政(えいせい)。乱世に終止符を打ち、中華帝国を統一した男は暴君なのか、それとも英雄なのか?三歳まで人質として過ごした幼少期、兄との熾烈な玉座争い、家臣との相克―。天賦の才覚と不屈の精神力で過酷な運命のもとに勝ち上がった〓政(えいせい)の真実を浮き彫りにする、不朽の名著。
目次
威風凛冽(邯鄲の夢;奇貨、居くべし! ほか)
気魄冲天(米倉の鼠;万金一銖 ほか)
才幹横溢(逆らわば神と雖恕さず;功を石に刻みて貽す)
獅子奮迅(不直の獄吏;分断分謗 ほか)
千慮一失(山鬼唯知る一歳事;小器大才事を破る)
著者等紹介
安能務[アノウツトム]
1925(大正14)年、台湾生まれ。香港大学卒。著書、訳書多数。2000年4月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tomoichi
19
面白い。儒教的な始皇帝像に汚染された頭が切れさっぱりになる作品。始皇帝好きだな。そして宦官ってエグいな。2019/12/09
誰かのプリン
14
この本を読んで、暴君のイメージから賢君のイメージに変わりました。2020/11/29
akamurasaki
4
二千年以上前に広大な中原を統一し、自ら始皇帝と名乗ることになる嬴政の生涯。本当に稀代の天才政治家!始皇帝が目指した法家主義とは何か、いかに画期的なことだったか、なんとなく理解することができました。韓非子についてもっと知りたくなったなあ。2020/04/04
ハーちゃん
4
漢検やってる人がツイートしてて即購入 それから4週間ぐらいかかりました💦 キングダムに出てくる人物が盛り沢山😆 王翦・蒙驁・蒙恬が作中と同じくよく出てきてました 李牧はやはり天才でした この本を読めば始皇帝のイメージが変わります 漢検に出る四字熟語・故事成語がたっぷりです 一番驚いたのが「趙高」。調べて「お前かぁーー😲」となりました 三国志もそうでしたが、ある程度知識があってから読むと、とても面白いです この後の展開は司馬遼太郎の「項羽と劉邦」で勉強します まだ「燃えよ剣」が途中ですが💦2019/12/14
SOLVEIG
3
TVで放送されてきた古代中国関連ドキュメンタリー番組と漫画「キングダム」が現在の自分の始皇帝に関する知識の基。そこにこの一冊が加わった。 前半はどうしても「キングダム」と対比させて読んでしまったけれど、かなり(多分、それがあって更に)印象的だった。特に政と呂不韋・李斯の関係、尉繚・韓非・蔡沢との諸々は面白かった。 後半は(前半でも思ったことだけれど)「これって小説だったよね?」というくらい新書っぽい感じだったけれど、色々興味深いことは多かった。 いつもどこでも歴史書は後の勝者が自分に都合よく…なのよなあ。2020/07/02