内容説明
燕飛び交う初夏に、将軍家治は日光社参を決行する。浪人の坂崎磐音は、路銀出納のために随行する今津屋老分番頭の由蔵らと、勘定奉行の配下として江戸を出立する。しかし、真の使命は密かに同行する家治の嫡男家基の影警護だった。襲い来る下忍・雑賀衆蝙蝠組と、その背後で暗躍する幕閣の権力者の影…。磐音の戦いが始まった!
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。「密命」シリーズを皮切りに次々と作品を発表して高い評価を受け、“文庫書き下ろし時代小説”という新たなジャンルを確立する。2018年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
110
再読の14巻目は将軍家冶の日光社参の様子が描かれています。資金調達から始まり準備とその行列が大変な状況であったことがよくわかります。このときに田沼と次期将軍の立場にあるものの暗闘があり、主人公やその周りにいる者たちが活躍する様子が描かれています。すっかり忘れてしまっていますが楽しませてくれます。2019/09/12
とし
78
決定版 居眠り磐音「夏燕ノ道」14巻。この巻からでした霧子が登場するのは、おこんさんとの仲も少しずつ縮まりますます面白くなりますね。2020/08/21
yamatoshiuruhashi
28
スーパーマン磐音は将軍家治の世子家基と将軍様の日光参りとは別ルートで旅をし、その活躍は将軍の耳にも入る。すごいぞ、すごいぞ。一介の浪人者がそこまで活躍できるとは。長屋の人情噺から天下の御政道まで、話は行き来する。2019/09/15
おにぎり
24
清流よりも濁流を好むお方がおられる、というのはまさに田沼意次の人間そのもの。日光社参に絡む責任を背負わさた苦労人だ。膳を前に酒に浸っていた伊沖参左衛門が磐音ににらまれる。さらには黒羽織の峰嶋出雲は襖を突き破り、隣座敷に転がり込んで悶絶って。手強い人物に思われたので拍子抜けした。休めるときは休む、それが心得えと言っているので、酒に浸るくらい良いと思う。2021/05/22
かいちゃん
19
いやぁ爽快感あるわ。 今回は玲圓先生とか弥助も活躍したわ。 気持ちいいわぁ2024/01/26