出版社内容情報
豊後関前藩の内紛終結に一役買った坂崎磐音。だが、故地に許婚の奈緒の姿はなかった。奈緒はいずこに。秋の西国、磐音は旅路を急ぐ。
内容説明
亡き親友が巻き込まれた、豊後関前藩の内紛終結に一役買った坂崎磐音。だが、故地に許婚の奈緒の姿はなかった。病気の父のため自ら苦界に身を落としたのだ。奈緒を捜して急ぐ道中、怪僧一派に襲撃された蘭医を救い、同道することになるが…。秋深まる西国から、京都、金沢へ。苦難の旅の果て、想い人との再会は叶うのか。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。2018年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ナイスネイチャ
119
今回は帯の通り「急げ磐音!!」奈緒を追って大分、長崎、下関、京都、金沢そして江戸と全部一足違いで会えないといったのがこれからもずっと続くのかと。ほぼ奈緒の人身売買状態でちょっと嫌悪感があるがこれからの振り幅を期待しつつ次回作へ。2019/05/15
KAZOO
83
決定版4巻目は豊後関前藩から主人公の許嫁を追っての旅になります。大分から遊郭のある長崎、赤間(下関)、京都、金沢、江戸の吉原までの旅です。その間にさまざまな事件に巻き込まれたりあるいはその後登場する人物などとの邂逅があったりします。身請けするには数千両のお金が必要になる女性とはどのような女性なのでしょう。物語ですね。2019/04/20
とし
80
決定版 居眠り磐音「雪華ノ里」4巻。8年も前に読んだ「居眠り磐音」、父のために遊里に身売りした磐音の幼馴染み許嫁の奈緒さん、追って長崎→小倉→京都→金沢→そして江戸へと長い旅をしていたんですね、すっかり忘れていました(^_^;)2020/06/27
ともくん
44
故あって、自ら遊女に堕ちた坂崎磐音の許嫁、奈緒。 奈緒を追い、磐音は長崎から小倉、赤間関、京、加賀へと。 そして、再び江戸へ舞い戻ってきた磐音。 磐音が救わなければ、誰が救うのだ。 奈緒を救うため、日ノ本を駆け巡る。 2022/12/23
yamatoshiuruhashi
33
4月配本三冊のうちの一冊。磐音の許嫁・奈緒は兄姉亡き後、父母を救うため自ら苦界に身を沈める。長崎、小倉、京都、金沢、江戸と追う度に一足違いに入れ替わり、しかも百両の身売り金が千両を超えていく。うーん、こりゃすごいし、古典的なすれ違いメロドラマ+壮快チャンバラ劇ですね。とは言え、それが面白いところでもあるでしょう。似たパターンの話の続きなのでこれまでのどの巻のどの章だったかは忘れたが、老境の磐音が奈緒がどこにいるのかを思う場面があったので思いが成就することはないのだろう。ここで追いかけっこは終わるのかな。2019/04/14