文春文庫<br> 「つなみ」の子どもたち―作文に書かれなかった物語

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文春文庫
「つなみ」の子どもたち―作文に書かれなかった物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167912505
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0195

出版社内容情報

感動の作文集『つなみ』から生まれた家族の喪失と再生。子どもたちは「書くこと」で別れをどう乗り越えたのか。大宅賞受賞作。

内容説明

ベストセラー『つなみ―被災地のこども80人の作文集』を企画取材した著者が描く、7つの家族の喪失と再生の物語。平成最大の災害を、子どもたちは「書くこと」でどう乗り越えたのか?私たちは何を学べるのか?「あれから八年間の日々に」を大幅増補。第43回大宅壮一ノンフィクション賞(2012年)受賞作。

目次

鈴木啓史(石巻市東松島高校一年)不良息子奮闘記
鈴木智幸(石巻市渡波小学校二年)避難所という癒し
佐々木悠(南三陸町志津川小学校六年)みんな知り合いでみんな家族
鈴木愛(気仙沼市気仙沼中学校一年)父と娘の「復興計画」
八幡千代(大槌町大槌小学校五年)一番大事な娘と一番大好きな妻
黒沢菜緒佳(大槌町大槌中学校二年)それでも赤浜で暮らしたい
牧野アイ(田老村田老尋常高等小学校六年)「津波残り」として生きる
終章 悲劇はなぜ繰り返されたのか
増補 あれから八年間の日々に

著者等紹介

森健[モリケン]
ジャーナリスト。1968年東京都生まれ。早稲田大学法学部卒。「文藝春秋」「週刊文春」をはじめ各誌で人物ルポ、経済記事を中心に執筆。『小倉昌男 祈りと経営』で小学館ノンフィクション大賞、ビジネス書大賞審査員特別賞、大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞をトリプル受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rico

69
被災した子ども達の作文を集めた「つなみ」、その中の6人と昭和の三陸大津波の作文を書いた女性に焦点をあてる。被災者と丁寧に信頼関係を築いた筆者だからこそ、知り得た実相。総じて書くことで救われ家族ともども前を向くきっかけになっているようだけど、一方様々な心の傷を負い立ち上がれない人々がいる現実。今年の3.11は、あの頃子どもだった青年が故郷のために頑張る姿を特集する報道を多く見かけた。あの日から13年。新たに造成された居住地。そして福島。人の暮らしは簡単には戻らない。「復興工事」は終わったのかもしれないけど。2024/03/12

saga

63
2013年に『つなみ 被災地の子どもたちの作文集』を読了していた。書店で偶然目にした本書。少しだけ語られる内容に不安を抱きながら購入。当時作文を書いた子ども達の取材過程を知ることができて良かった。増補では、被災地へ8年間通った森氏に入るSOSが語られる。荒れる子、自死を選んでしまった子、職を失った親の閉塞感、詐欺の標的にされた被災者……すべてがやるせない。震災から10年が経過し、一区切りついた矢先のコロナ禍。被災地、被災者の復興が停滞してしまう焦燥感を抱きながら読了。2021/08/19

hatayan

34
東日本大震災で被災した児童生徒が体験を記した作文集『つなみ』の舞台裏を明かす一冊。 見たままの様子を素直に綴る子どもの文章は国内だけでなく海外にも反響を及ぼしました。 終章では、被災から8年経った現地の様子を報告。住まいや仕事への不安を募らせる毎日は決して平坦ではありませんでした。作文を書いた2011年に高校生だった子は二児の父に。つなみの子は親になりました。 津波の被害を受けやすい低地に住宅が建ったのは漁師が高台に移るのを嫌がっただけでなく高度成長により土地が不足した事情もあったことなどが説明されます。2019/12/29

小豆姫

17
巨大津波が街を呑み込んでゆくテレビの映像を思い出しただけで胸が押し潰されそうに苦しくなるから、東日本大震災関連本は避けてきてしまった。ああ、そんな自分が情けない。これは子どもたちの作文なので読んでみた。あまりに大きな悲しみにふたをすればいつか溢れ吹き出してしまうから、言葉にして残すことで思いが伝わり広がってゆくのだ。子どもは希望。辛い現実のなか、みんなちゃんと明日を見てる。2019/03/25

マク

9
記録2019/04/24

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