出版社内容情報
深川の夏祭りをめぐる親分同士の諍いに巻き込まれる磐音。国許の豊後関前藩からは、邪悪な陰謀の存在と、父の窮地が報されて……。
内容説明
安永二年、深川の夏祭りをめぐって、地元の親分の間で起こった諍い。浪人暮らしを続ける坂崎磐音は権造親分への借りを返すために一働きすることになる。国許の豊後関前藩では、磐音と幼馴染たちを襲った悲劇の背後にうごめく陰謀がだんだんと明らかになる。父までもが窮地に陥ったことを知った磐音は、決意を胸に江戸を発つ。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。“文庫書き下ろし時代小説”という新たなジャンルを確立する。著書多数。2018年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
99
文春文庫版での再読です。私は双葉文庫で読んだときにこの3巻目で終わりかと思っていました。その後51巻まで続くとは思いもよりませんでした。国許の豊後関前藩での陰謀を終わらせてしまうという結果でしたので。たぶん松坂桃李さんの映画はここまでなのではないかと思われます。今回も原作者と谷原章介さんの対談の後半が収められていました。2019/04/09
ナイスネイチャ
94
江戸を立ち去り、新展開。奈緒との展開がこれから進みそうです。2019/05/12
とし
82
決定版・居眠り磐音「花芒ノ海」 3巻。磐音さん、権蔵親分と約束していた借りを返す義理堅いね、併せて南町奉行所の笹塚与力にもさりげなく恩を売る、そして豊後関前藩に戻り磐音と幼馴染み達の悲劇の元を解決する。2020/06/21
ともくん
36
徐々に明らかになる、豊後関前藩の実態。 そこに、突如の帰藩命令。 藩主、福坂実高の家臣としての矜恃を忘れず、任務を遂行していこうとする坂崎磐音。 どこで、どう運命の歯車が狂ったのか。 磐音の肩に、藩の命運がのしかかる。2022/11/19
yamatoshiuruhashi
32
関前藩の中興の大功を担いながら長き専断の末に藩政を私した国家老宍戸文六は、少数ながら藩に忠誠を尽くす志士たちと磐音の活躍により失脚した。宍戸親子は死にめでたしめでたし、と言うところで後に残るは奈緒の行方。そんなところでこの第二回配本が終わったが、本巻は第3巻。あと48巻もどうなるのだろう。お江戸の用心棒のエピソードと恋人たちのすれ違いの物語になるのだろうか。まあ、今後はともかくここまでテンポ良いチャンバラ物語で楽しめた。2019/03/22