文春文庫<br> 数字を一つ思い浮かべろ

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文春文庫
数字を一つ思い浮かべろ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 576p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167911485
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

頭に思い浮かべた数字を当ててしまう手紙の謎。一面の雪景色の中で消える殺人者の足跡……謎解きと警察小説を融合させた野心作。まるで手品のような、謎、謎、謎!

退職刑事、怪奇な不可能犯罪に挑む。





1000までの数字を頭に思い浮かべてみろ。



退職刑事ガーニーの友人のもとに届いた手紙はそう命じていた。

思い浮かべた数字は、658。指示にしたがって同封された小さな封筒を開けると、そこにはこう書かれていた。



おまえが思い浮かべる数字はわかっていた。658だ。



やがて次々に届く脅迫状めいた不吉な手紙。恐怖に駆られて元刑事ガーニーに相談を持ち込んだが、やがて男は殺害されてしまう。殺人現場は一面の雪。犯人らしき人物の足跡は森のなかで途切れていた……。数々の難事件を解決してきたガーニーを翻弄する謎また謎。手品めいた不可解な連続殺人――その手段は、動機は、目的は何なのか? そしてちりばめられた奇妙な暗示の影にひそむ犯人は何者か?



眩惑的な奇術趣味と謎解きの興趣あふれるHONKAKU MYSTERYの野心作!

ジョン・ヴァードン[ジョン ヴァードン]
著・文・その他

浜野 アキオ[ハマノ アキオ]
翻訳

内容説明

数字を一つ思い浮かべろ。その奇妙な封書にはそう記されていた。658という数字を思い浮かべた男が同封されていた封筒を開くと、そこにあった数字は「658」!数々の難事件を解決してきた退職刑事に持ち込まれた怪事は、手品めいた謎と奇怪な暗示に彩られた連続殺人に発展する。眩惑的な奇術趣味と謎解きの興趣あふれる華麗なミステリ。

著者等紹介

ヴァードン,ジョン[ヴァードン,ジョン] [Verdon,John]
1942年、アメリカ、ニューヨーク州生まれ。大手広告代理店に勤務ののち、キャッツキル山脈の裾野に居を構えて家具の製作を行なう傍ら執筆した『数字を一つ思い浮かべろ』で2010年に作家デビュー

浜野アキオ[ハマノアキオ]
1961(昭和36)年、宮城県生まれ。京都大学文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

397
全体としては面白く読めた。突っ込んでいわせてもらえば、秀逸な点と駄目な点が半々くらいある。数字や足跡の謎など、提示の仕方は上手く、読者の興味を惹く。が、タネを明かされるとガッカリなものばかりで、しかも、なぜそれを行ったかの理由づけが、輪をかけてショボい。犯人の出し方も、意外性を狙って計算した跡は伺えるものの、上手くいっておらず。最後の犯人との対決シーンも、何故ポッと出のナ―ドを相方にしてしまったのか。あそこは無理くりでもハードウィックを出すべき場面な気が。なんか、そういう細かいところ散漫。2019/01/04

遥かなる想い

176
2019年このミス海外第9位。 退職した刑事ガーニーが追う、昔のメレニーの謎… 数字当てから始まる奇怪な出来事は 昔ながらの ミステリーの展開で面白い。 658という数字が意味するするものは何なのか?そして、メレニーは何を隠していたのか? 最後はやや強引な感が強い終わり方だったが… 妻マデリンの冷ややかな態度が印象的な 作品だった。2018/12/26

のぶ

100
先の展開を期待させる導入部から、一風変わった魅力を持った一冊だった。退職刑事ガーニーの友人のもとに手紙が届く。数字を頭に思い浮かべてみろ。小さな封筒を開けるとその数字は思い浮かべた数字と一致していた。恐怖に駆られてガーニーに相談を持ち込んだが、やがて男は殺害されてしまう。導入部のこんな手品のような話から、ガニーが探偵役として調査を進めるが、次なる殺人が発生する。次第にストーリーは複雑化し、思わぬ結末が待ち受ける。本格物に変化を持たせたような作品で、面白い作品だった。2019/01/02

aquamarine

96
1000までの数字を頭に思い浮かべてみろ。届いた手紙の通りに一つの数字658を思い浮かべ、指示に従って小さな封筒を開けると、そこには658の文字があった。その後次々と脅迫状が届く…という友人からの相談を受けた退職刑事ガーニー。なぜ犯人は数字を当てることができたのか、誰が、何の目的で。事件は殺人事件に発展し、消えた足跡の謎も加わり盛沢山で、先が気になり一気に読み進めました。映画でも見るように読みやすく、ストーリーも悪くなく面白かったのですが、それぞれの謎の答えが全て想像以上に普通だったのが私には残念でした。2019/05/07

Panzer Leader

87
解説にも書いてある通り謎解きと警察小説が融合した読み応えのあるミステリー。只の脅迫と思われていた事件が連続殺人へと発展していくストーリーに圧巻された。47才で引退した凄腕の元刑事、その主人公以上に洞察力が鋭いのではと思われる妻、敏腕ながら嫌味な元同僚、お約束の無能捜査責任者、上昇志向の地方検事、氷のように冷たい女性心理学者などと登場人物もバラエティ豊か。ただ最大のトリックの種明かしは時代設定を考えるとどうなんだろうなとちょっと納得できず。でもこれまた追っかけたいシリーズ物であることは間違いない。2019/06/28

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