文春文庫<br> ナナフシ

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文春文庫
ナナフシ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 355p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167911218
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

世界的金融危機で全てを失った男と、将来有望な若きバイオリニストの女性が出会う。病を抱えた彼女を救うべく、男は再び金融市場へ。ファンドマネージャーとして活躍していた深尾真司は、2008年に起きた世界的な金融危機ですべてを失い、コンビニの雇われ店長として働いていた。ある日、そのコンビニで行き倒れていた彩弓という女性を助け、彼女に亡くなった自分の娘の姿を投影した深尾は、面倒を見ることに。彩弓は将来を嘱望されたバイオリニストだったが、病を抱えて右手の神経を失おうとしていた。彼女を救うべく深尾は、かつて憎しみさえ抱いた金融市場に再び飛び込んでいくことに――。



リーマンショックから今年で10年。経済小説の旗手が挑んだ「生への物語」。

幸田 真音[コウダ マイン]
著・文・その他

内容説明

2008年の世界的な金融危機でファンドマネージャーだった深尾真司は全てを失った。7年後のある日、コンビニの雇われ店長になった彼は行き倒れの少女を助ける。昆虫のナナフシのような細い肢体を持つ彼女、彩弓は将来有望なバイオリニストだったが病を抱えていた。彼女を救うべく、深尾は再び金融市場へと―。

著者等紹介

幸田真音[コウダマイン]
1951年生まれ。米国系銀行や証券会社でのディーラーや外国債券セールスを経て、1995年『小説ヘッジファンド』で作家に。2000年に発表した『日本国債』は日本の財政問題に警鐘を鳴らす作品としてベストセラーになり、多くの海外メディアからも注目される。著書多数。2014年『天佑なり 高橋是清・百年前の日本国債』で第33回新田次郎文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Walhalla

29
幸田真音さんの作品にしては、珍しいタイプの作品ですね。主人公は元ファンドマネージャーということでしたが、著者お得意の経済小説の香りは少なめで、ヒューマンドラマといった仕上がりになっていました。夢も希望も失って転落してしまった2人ですが、もがきあいながらも、生きる力を寄せ合う姿がとても良かったです。少なめと言いながらも、リーマン・ブラザーズ・HDの経営破綻のことや、証券取引現場のヒリヒリするような緊張感など、いつもの著者の作品の楽しみ方も用意されていて良かったです。2023/05/16

Syo

19
いいなぁ2022/05/24

一五

10
なんか辛い話。幸田さんだしマネーストーリーでもあるが、そこらはさっぱり“?”でトホホ。深尾と行き倒れ娘との関係をなんと呼ぶんだ?2021/04/20

yamakujira

5
男子が美少女を拾うというラノベにありがちな設定でも、拾ったのは50歳を過ぎた疲れた男で、拾われたのはナナフシのように痩せた20代の女性だから、ラブストーリーじゃなくて、ふたりの再生の物語だった。勤め先が倒産して妻に逃げられコンビニバイトで食いつなぐ男が、庇護する存在を得て元気になるってのはわかるけれど、再就職がうまくいきすぎて白けるな。まぁ、金融市場を描きたいみたいだから、さっさと復帰しないと物語が作れないから仕方がないのか。ナナフシに譬えられた彩弓の予後が不透明なままのラストは重苦しい。 (★★★☆☆)2019/11/06

スプリント

4
先がとても気になるストーリー展開でした。 ハッピーエンドを願いながら読み進めました。2018/09/03

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