文春文庫<br> 仁義なき幕末維新―われら賊軍の子孫

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文春文庫
仁義なき幕末維新―われら賊軍の子孫

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  • サイズ 文庫判/ページ数 256p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167909871
  • NDC分類 210.58
  • Cコード C0195

出版社内容情報

明治維新と西南戦争の「賊軍」、人斬り、博徒など歴史のアウトローをめぐる、仁義なき幕末史。大河ドラマ『西郷どん』の裏がわかる!

内容説明

菅原文太氏急逝でお蔵入りしていた「幻の対談」がここに!明治維新で敗れたばかりに“賊軍”とされた歴史のアウトローたちをめぐる、仁義なき幕末史。「歴史の片隅に追いやられた敗者に惹かれる」と語る文太さん、いまも続く「薩長史観」にもの申す昭和史家・半藤氏が、お互い賊軍の子孫として意気投合。西郷という巨きな男の謎に挑む!

目次

第1章 奥羽列藩同盟が見た儚い夢―望郷一番星
第2章 二心殿とお庭番の虚々実々―江戸頂上作戦
第3章 西郷隆盛その大いなる誤算―城山憤死篇
第4章 相楽総三と赤報隊は偽官軍か―下諏訪地獄篇
第5章 虚空を斬ったテロリスト―謀殺斬新篇
第6章 素晴しき明治維新という虚飾―完結篇

著者等紹介

菅原文太[スガワラブンタ]
昭和8(1933)年、宮城県仙台市生まれ。仙台第一高校卒。早稲田大学中退後、スカウトされ映画俳優に。主演映画『仁義なき戦い』シリーズ、『トラック野郎』シリーズ等で映画界を代表する大スターとなる。後に山梨県で農業を始め、社会問題にも取り組んだ。ラジオパーソナリティを長年つとめ、対談集『日本人の底力』『ほとんど人力』などがある。平成26(2014)年11月28日没

半藤一利[ハンドウカズトシ]
昭和5(1930)年、東京・向島生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。松本清張、司馬遼太郎らの担当編集者をつとめる。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、取締役などをへて作家。「歴史探偵」を名乗り、おもに近現代史に関する著作を発表。著書に『漱石先生ぞな、もし』(正続、新田次郎文学賞)、『ノモンハンの夏』(山本七平賞)など多数。『昭和史1926‐1945』『昭和史 戦後篇1945‐1989』で毎日出版文化賞特別賞、平成27(2015)年菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

81
ご存じ菅原文太が生前に半藤一利と行った幕末明治維新対談。ある程度のページ数にする為に活字が大きい。結果読みやすい1冊である。幕末ものを好んで読んでいる人には周知の話題が続くのだが、幕末に興味を持ち始めたばかりの方には良い次の扉かと思う。それにしても映画で広島やくざのイメージがある菅原文太が、東北の賊軍の地の出身とは意外である。この本は一貫した反薩長(&反岩倉具視)に加え、菅原文太の長谷川伸礼讚の側面がある。長谷川伸の『相楽総三とその同志』その他の作品が読みたくなる。ぼちぼち著作権が切れるのではないか?。2017/12/07

ポチ

64
其々の祖先が東軍だった、長岡藩の半藤一利さん、仙台藩の菅原文太さんが、勝者により作られた明治維新のあれこれを、対談しながら楽しく分かり易く解説しています。西郷さんの裏の顔も覗けますよ。活字が大きいのでスラスラ読了出来ました。2018/02/08

かっぱ

44
宮城県仙台市生まれ、早稲田大学中退、俳優・菅原文太と東京・向島生まれ、東京大学文学部卒、作家・半藤一利の幕末維新についての対談集。「ご一新」がいつの間にか「維新」と呼ばれるようになったとか、幕府軍討伐の勅命書は偽物とか、「明治維新」とは後から作られた勝者による歴史であることが分かる。「ええじゃないか」も西郷の陰謀?。この本を読むと西郷さんはかなり腹黒い男と思わざるを得ない。上野の西郷隆盛像を見る目が違ってくる。幕末の人斬り・田中新兵衛、岡田以蔵、中村半次郎、河上彦斎だが、岡田以外はほぼ人を斬っていない。2018/01/30

おさむ

36
菅原文太さんってインテリですね。あの歴史探偵半藤一利さんと幕末談義で対等に渡り合ってるくらい博学です。生前の2回の対談を本にまとめたもの。「俺に言わせると、あの時期は維新でも革命でもなく、陰謀に過ぎない。西郷、大久保、岩倉、桂も加わった大陰謀」こう言い切る菅原さん。「戦争で死ねば、国家が靖国に丁寧に祀ってあげますと言い、郷土と家の名誉になるよう頑張れと奉公社会を薩長が作った」こう指摘する半藤さん。戊辰戦争はしなくてもいい戦争だった。天皇制国家が始まるのは維新のかなり後。勤皇や王政復古は倒幕のための手段2017/12/15

春風

17
菅原文太氏と半藤一利氏の幕末対談。両者ともに、賊軍と呼ばれた旧幕府側の子孫だそう。故に薩長主導の新政府軍を官軍とは呼ばず、西軍と呼称する。菅原氏も独自に歴史研究と呼べるほどの活動をされておられるが、かといって難解な問題提起をするでもなく、読者がふと疑問に感じる事を代弁してくれている。そして、その回答に対し自身が見聞きした情報を開示したり、役者視点から「この歴史上の人物のこの行動は韜晦じゃないか?」という論を展開するなど非常に興味をそそられる対談となっていた。惜しむらくはこれが遺作の対談となってしまった事。2018/03/06

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