出版社内容情報
小籐次は深川惣名主の三河蔦屋に請われて成田山詣でに同道するが、一行を付け狙う賊徒に襲われる。賊の正体は、そして目的は何か?
内容説明
深川惣名主・三河蔦屋染左衛門の信を得た小籐次は、染左衛門の成田山新勝寺詣でに急遽同行することに。物見遊山かと思いきや、一行を待ち構えるかのごとく不穏な賊徒が襲い来る。孤軍奮闘の末に辿り着いた成田山で、染左衛門の悲壮なまでの覚悟を知った小籐次に、江戸出開帳に蠢く闇が迫る。小籐次の剣が冴える決定版第14作。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。“文庫書き下ろし時代小説”という新たなジャンルを確立する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
95
酔いどれシリーズの14巻目です。ここでは前巻でかかわりができた深川惣名主に成田詣でを提案されてかなりな人数で行くことになります。その途上や成田での事件がまた起こります。作者はよく江戸時代の成田山などの話を調べて書かれています。行徳までは船で行ったことや、塩をつくっていたことなどがわかります。このようなことを知ることができるのも楽しみです。2018/03/18
はかり
12
今冊は、三河蔦屋の大旦那が成田山新勝寺に詣でるのに、駿太郎ともどもお供することになった。大旦那は金無垢の不動明王像を寄進するのが目的で、そのため病身にもかかわらず三日三晩籠ることになった。その命を狙う悪人達を小籐次が追い払うという何時ものパターン。いやはやこのシリーズは飽きが来ない。2020/04/23
Masashi Matsuba
5
三河蔦屋のお伴で成田山参り。いつもの如くで色々なもめ事あり、俊太郎の行方不明ありと退屈しない。江戸に帰ってきてからも、おりょうさんの済む望外川荘でのもめ事もありと相変わらずの爽快さ。昔の旅はなかなか大変だったのだなぁと感心したが、一度成田山詣でをしたくなった。2017/09/14
moo
4
決定版には巻末付録がついてるのか!もっと早く知りたかった。。。「それがし、赤目駿太郎にござる。よしなに。」可愛いしかカタン。2021/06/23
しらたまはなこ
3
三河蔦屋染左衛門の伴で成田山へ行く長編がとても良かった。会話ができるようになった武家言葉の駿太郎が可愛い。 巻末付録は日帰り徒歩で成田山詣で。毎回本編なみに楽しみにしている。2017/11/25