出版社内容情報
廃館寸前の水族館を独自の手法で甦らせてきた著者が水族館の魅力を写真と文章で紹介。目からウロコ、水族館はこんなに深くて面白い。
内容説明
廃館寸前の水族館を独自の斬新な手法で蘇らせてきた水族館プロデューサーの著者。水族館について全てを知り尽くす著者が、数多ある中から30館を選りすぐり、その常識的な枠を超えた「展示」の本当の魅力や見所を紹介する。地球と生き物の命、日本のアニミズム、水中世界の癒しなど、超ユニークな視点で綴られた驚異の一冊!
目次
第1章 水塊の癒し(サンシャイン水族館;名古屋港水族館 ほか)
第2章 命と地球(市立しものせき水族館・海響館;鴨川シーワールド ほか)
第3章 日本人の世界観(環境水族館・アクアマリンふくしま;滋賀県立琵琶湖博物館 ほか)
第4章 逆境から進化(おんねゆ温泉・北の大地の水族館・山の水族館;蒲郡市・竹島水族館 ほか)
著者等紹介
中村元[ナカムラハジメ]
1956年、三重県生まれ。水族館プロデューサー。鳥羽水族館でアシカトレーナーを経て、新・鳥羽水族館をプロデュース。新江ノ島水族館、サンシャイン水族館、北の大地の水族館を、弱点を進化の武器に変える手法で成功に導いた。現在も多くの水族館計画に関わる。バリアフリー観光を開発する観光再生のプロデュースも行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
40
2017年刊。水族館をプロデュースする著者が、「水族館ならではの価値」をテーマに国内30館を紹介。強調するのは「異世界としての水塊」と「浮遊感」。人間が棲めない水界は宇宙と似ている。生物を含めたその一部を「お招き」したのが水族館。ガラスを隔てて飛翔する魚、重力を無視した触手の動きなど、異界を肌で感じられる。厳かな雰囲気も異世界感によるもの。浮遊感ではクラゲ展示の進化が近年のトピックス。鶴岡の加茂水族館は行ってみたい。海獣類の浮遊表現も各館が競い、ここでも旭山動物園が目立つ。アザラシのチューブには著者も脱帽2020/08/02
おいしゃん
40
ただのガイドブックではなく、自らも水族館を手がける著者による、それぞれの館の展示の意義を解説するこの本。加えて、写真はガイドブック以上のクオリティで、なんだかお得な水族館本。2018/09/03
のぶのぶ
40
ただの水族館紹介でなく、水族館プロジューサーの中村航氏による水族館ガイド。行ってみたくなる水族館が多い。鶴岡市のクラゲの水族館や近くの竹島水族館は行ってみたい。太地のグジラの水族館などにも行ってみたくなる。水族をどのように見せるのか、今は、いろいろな工夫が多い水族館が多い。水槽に海女さんが潜る志摩の水族館も行ってみたい。海女さんがいまだに巣潜りなのは水産資源の取りすぎを防ぐためだそうで成る程と思う。起死回生を果たした水族館の紹介も面白い。水族館のビジネス書。1年前に購入したが再度、読み始めたら一気読み。2018/07/29
ちゃこばあ
32
楽しい♪どこも凄く魅力的で、たまらなく行きたくなります♪行くときはもう一度この本で確認してからにすると楽しみ倍増ですね!2018/10/04
瀧ながれ
29
水族館プロデューサーによる国内オススメ水族館ガイド。なんにも知らないで行ったら、入り口から出口までぼーーっっと魚ながめて通りすぎるだろうなあ、と思う見所解説や裏話がおもしろく、文章量は少ないけど、その館の魅力がしっかり伝わりました。そのうえ、著者自身によるカラー写真が、文庫のスペースを感じさせない鮮やかさでいきいきとしていて、ページをめくっているだけで水族館の静かな空気を感じます。行きたい所をいっぱい見つけてしまった!てのと、わたしもしかしてペンギンのこと好きなのかも!と今さら気づいてドキドキしてます。2017/08/06