出版社内容情報
舫鬼九郎、柳生十兵衛、天竺徳兵衛、高尾太夫、幡随院長兵衛たちが、陰謀渦巻く会津藩で、宿敵・左甚五郎率いる根来傀儡衆と激突!
内容説明
根来傀儡衆の頭領・左甚五郎がまたも動き出した。狙いは御家騒動が収束したばかりの会津藩。舫九郎は幡随院長兵衛、天竺徳兵衛、高尾太夫らと会津に乗り込むが、そこには売り出し中の軍学者・由比正雪や柳生十兵衛、天海大僧正までが集結していた。いずれが敵か味方か!?激闘の果てに明かされる真相は?
著者等紹介
高橋克彦[タカハシカツヒコ]
昭和22(1947)年、岩手県盛岡市に生まれる。早稲田大学商学部卒業後、美術館勤務を経て、58年『写楽殺人事件』で第29回江戸川乱歩賞を受賞。その後、61年『総門谷』で第7回吉川英治文学新人賞、62年『北斎殺人事件』で第40回日本推理作家協会賞、平成4年『緋い記憶』で第106回直木賞、12年『火怨』で第34回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mc6ρ助
13
『「あいにくと心意気で通る世の中じゃねえ。筋を通そうとすりゃあするほど弾き出される。てめえ勝手な野郎ばかりが大手を振って歩いていやがる当世だ。本物の野郎なら逆にこの世を引っくり返してやりたくもなろうさ」(p240)』いつの世の中も心意気だけで通るものではないんだろうけど、お話は快刀乱麻でチャンバラ大好き爺さま向きの娯楽作・・。2021/12/22
紅羽
5
シリーズ二作目。今回は会津藩の会津騒動が絡むチャンバラ劇。謎めいたイケメン剣士、九郎はカッコ良いし、その行動も芯が通っていて小気味良い。その裏で糸引く歴史の闇に潜む人物が今後どう出て来るのか気になるところ。2023/08/10
へいがぁ
5
シリーズ第2弾。今回もオールスターでした。2017/06/19
ryohey_novels
4
作者得意の東北を舞台を移し、前作の面白さを大きく超えてきたシリーズ第二巻。甚五郎の配下の単細胞ぶりや長兵衛ら侠客組の小物振りは気になるが、十兵衛・九郎・徳兵衛の三銃士の活躍が楽しい。この江戸前期は戦国時代と江戸の安定期の狭間であり、政治的な苦心(配慮)が色々な事件を通して見れるのが非常に興味深い時代。会津騒動をこう絡めるのかと感心させられた。今回は天海も不気味な存在で、今後より人間関係が複雑になりそう。両巻で悪役として描かれた左甚五郎だが、そろそろ仲間になりそうなほど愛嬌があるキャラになってきている。2024/06/30
KAZY
0
単行本で既読のはずなんだけど忘れてた。高橋克彦の文体と時代ものシリーズがよく合ってる。次巻も再読したい。2017/08/20