文春文庫<br> 夜の署長

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文春文庫
夜の署長

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  • サイズ 文庫判/ページ数 336p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167908089
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

日本一のマンモス警察署・新宿署に配属された新米刑事は、?夜の署長?の異名をとるベテラン刑事の下で今日も事件の捜査にあたる。夜間犯罪発生率日本一の歌舞伎町を抱える新宿署には、?夜の署長?と呼ばれる伝説の刑事がいた――。

「随監」で日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞し、同作を含むシリーズで警察小説の旗手となった著者が、新宿署を舞台にさらに?熱い?刑事たちを描く。



多くの通行人が行きかう中、歌舞伎町の路上で女性がホスト風の男たちに拉致された。緊急配備がかけられほどなく犯人は逮捕、女性も保護される。実はその女性はホストにはまり、それが夫にばれて家出をし、さらに店にツケをためていたためホストに追い込みをかけられていたのだ。事件の構図は単純なものと思われたが、?夜の署長?の異名を持つ刑事課強行犯第五係統括係長の下妻警部補はなぜか、3か月前に起きた歌舞伎町のラブホテルでのデリヘル嬢殺人事件の現場と資料をあたっていた。東大法学部卒でキャリアの新米警部補・野上は、拉致未遂事件を早々に終わらせようとする上層部に反し、下妻とともに3ヶ月前の事件との関連を洗いなおす。するとデリヘル嬢殺しと拉致未遂事件に思わぬ接点が……(「未練」)。

ほか4編収録。



警視庁捜査一課の刑事だった下妻が、なぜ忘れ去られたように異動することなく新宿署に居続けるのか。彼の過去には何があったのか。新米刑事の野上は、いくつかの事件を通じ、下妻の凄みを知ることになる――。



解説・村上貴史

安東 能明[アンドウ ヨシアキ]

内容説明

東大法学部を卒業した新人刑事の野上は、新宿署に配属された。日本最大のマンモス署にして夜間犯罪発生率も日本一の新宿署には、“夜の署長”の異名を取る伝説の刑事・下妻がいた。捜査一課の敏腕刑事だった下妻は、なぜ10年も新宿署に居続けるのか―。野上は次々起こる事件の捜査を通じ、下妻の凄みを知る。文庫オリジナル。『撃てない警官』の著者が放つ、最も熱い警察小説。

著者等紹介

安東能明[アンドウヨシアキ]
1956年、静岡県生まれ。明治大学政経学部卒。浜松市役所勤務の傍ら、94年『死が舞い降りた』で日本推理サスペンス大賞優秀賞を受賞しデビュー。2000年『鬼子母神』でホラーサスペンス大賞特別賞、10年「随監」で日本推理作家協会賞(短編部門)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

115
連作短編4作。安東さんの警察ものも好きだ。夜の新宿は危険な香りがするのだろうな。女絡み薬絡み、振り込め詐欺に爆弾ときた。自分の妻を殺された刑事・下妻の10年は長かったろう。署長や部下も替わるなかで、一点を見つめ生きて来たのだろう。そんなことにも思いを馳せての読了だった。キャリアの部下・ダイゴとのコンビもなかなか良かったので、スピンオフでなにかお願いしたいな。2017/04/12

KAZOO

105
この作者さんは初めてですが、結構な人気があるようです。舞台は新宿警察でベテラン刑事とキャリアの新人刑事のコンビの話です。連作で4つの話がおさめられていて舞台が舞台だけに暴力団がらみなどが多い割には捜査などの方法は地道でむかしの松本清張さんの小説などを思い出しました。第2作も出ているので読もうかと思っています。2019/11/15

タイ子

87
続編情報に未読だと分かって本作を追い始める。新宿歌舞伎町を舞台に起こる事件を新宿署の刑事たちが捜査する作品。タイトルの「夜の署長」って役職まんまってことはないよねと思いつつ、やはり署内で呼ばれているあだ名でした。10年も異動せず新宿署の伝説の刑事・下妻。これには深い理由があるわけで、歌舞伎町を全て網羅しながら事件を解決に導いていく。いわゆる敏腕刑事、こんな優秀な刑事は多少変わり者であっても居て損はない人材。自殺、事故と思えても下妻が目をつければそれは事件となる。ストンと腑に落ちる真相が気持ちいい。2023/02/15

kei302

57
警視庁捜査一課の刑事だった下妻が、忘れ去られたように異動することなく新宿署に居続けるのはなぜ? 彼の過去には何があったのか。新米刑事/東大卒キャリア野上は、いくつかの事件を通じ、下妻の凄みを知ることになる――。KUでレンタル。いつの間にか事件を解決に導く飄々とした下妻の過去。緊迫感たっぷりのラストがよかった。2023/03/01

はつばあば

55
新宿は名だたる刑事達が活躍する。今は認知も入っているし、沢山読み過ぎて名前の出ない刑事さんが多いですが、大沢在昌さんの新宿鮫と呼ばれた新宿署刑事・鮫島さんは忘れられません。そして爆弾モノとしては伊織さんの「テロリストのパラソル」。今回は安東さんのこの〝夜の署長〟と呼ばれる伝説の刑事・下妻警部補。昔は一課の刑事だったが、もう10年ほど新宿署に居続ける。その彼が東大法学部卒でキャリアの新米警部補・野上に捜査のイロハを教えて鍛えるというのはいいのですが、手柄を立てさせるのとはちょっと違う気が・・ 2023/02/18

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