出版社内容情報
維新の英雄西郷隆盛は薩摩の風土・人情、そして主家島津家の家風を抜きにしては語れない。若き西郷の軌跡を辿り、その実像に迫る。
海音寺 潮五郎[カイオンジ チョウゴロウ]
内容説明
維新の英傑、西郷隆盛の生き様は薩摩の風土・人情、そして主家島津家の家風を抜きにしては語れない。名君斉彬から多くの影響を受けた西郷は、維新の志士藤田東湖、橋本佐内、月照らとの交流から次第に天下に目を向けるようになった―疾風怒涛時代の若き西郷の軌跡を辿り、その実像に迫る傑作歴史読物。
目次
郷中教育
『近思録』くずれ
明治維新と尊王論
島津斉彬
お家騒動
斉彬襲封
初上り
藤田東湖
将軍世子問題
斉彬の死
内勅降下
逃避行
平野国臣
月照入薩
入水事件
土中の死骨
著者等紹介
海音寺潮五郎[カイオンジチョウゴロウ]
明治34(1901)年、鹿児島県に生れる。国学院大学を卒業後、指宿や京都で中学校教師を務めるかたわら創作にはげむ。「サンデー毎日」大衆文芸賞受賞を機に、執筆生活に入る。昭和11年、『天正女合戦』で第3回直木賞を受賞。昭和52年12月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フミ
17
久しぶりに作者様の時代解説風の作品が読んでみたく、手に取りました。全300頁ほど。幕末の英雄、西郷隆盛さんが育った、薩摩藩の歴史、尊王とは何か?島津斉彬が藩主になるまで…なかなか西郷さんは登場しません(笑)でも、斉彬公に抜擢されるや、ペリー来航直後での活躍ぶり、水戸藩の藤田東湖に目をかけられる話など、初期の西郷さんの活躍が、面白く解説されています。印象的なのは斉彬公の死後、勤皇僧「月照」と入水するまでの流れが100頁以上に渡って書かれていたこと。上下巻で、大政奉還辺りまで、読みたかったです。2023/07/10
Hironobu Takegama
5
読了。司馬(遼太郎)さんの翔ぶが如くは明治はじめから西南戦争にかけてさの西郷さん始め薩摩人の話であるが、本作は生い立ちから奄美に島流しに合うまでの西郷さんの初期の頃についての話。勉強になった。2017/10/12
広瀬研究会
4
現代の人は龍馬とか土方の方が好きかもしれないけど、同時代の人に絶大な人気があったのは何といっても西郷、という印象がある。その理由を自分なりに納得したくてこの本を手に取って、買って帰って目次を見たら、あっ月照上人のあたりで終わってる!もう何なんだよこのタイトルは…と思ったんですが、そこまでのストーリーでも十分おもしろかったので良かったです。2017/05/22
kiiseegen
4
海音寺史観に久々に浸る。来年の大河ドラマの関連本として早くも...。2017/02/23
Book Lover Mr.Garakuta
3
図書館本:読了。若き日の西郷を描いた作品で、明治の代を考える参考文献の一つになる。2018/10/21
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