出版社内容情報
天朝様が江戸城に玉体を運ばれる日が近づく。
が、六兵衛は、いまだ無言で居座り続けている……。
虎の間から、松の廊下の奥へ詰席を格上げしながら、居座るその姿は、実に威風堂々とし日の打ち所がない。
それは、まさに武士道の権化──。
だが、この先、どうなる、六兵衛!
浅田調に笑いながら読んでいると、いつの間にか、連れてこられた場所には、人としての義が立ち現れ、思わず背筋がのび、清涼な風が流れ込んでくる。
奇想天外な面白さの傑作です。
解説・青山文平
浅田 次郎[アサダ ジロウ]
内容説明
御書院番士・的矢六兵衛はもとの六兵衛にあらず!?正体を探る中見え隠れする的矢家の事情。その間も六兵衛は、次第に居座る部屋を格上げし、ついに最も高貴な御座敷、黒書院へ。果たして六兵衛は何者なのか?天朝様ご到着まであと数日―。笑って泣いて物語は感動の結末へ。比類なき武士の物語ここにあり。
著者等紹介
浅田次郎[アサダジロウ]
1951(昭和26)年、東京生まれ。著書に「プリズンホテル」「地下鉄(メトロ)に乗って」(第16回吉川英治文学新人賞)「蒼穹の昴」「天切り松闇がたり」「勇気凛凛ルリの色」「鉄道員(ぽっぽや)」(第117回直木賞)「霞町物語」「天国までの百マイル」「壬生義士伝」(第13回柴田錬三郎賞)「王妃の館」「椿山課長の七日間」「五郎治殿御始末」「輪違屋糸里」「お腹召しませ」(第1回中央公論文芸賞、第10回司馬遼太郎賞)「中原の虹」(第42回吉川英治文学賞)などがある。2015(平成27)年、紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mapion
Shinji Hyodo
ふじさん
TCD NOK
タツ フカガワ