出版社内容情報
スティーヴン・キング[キング,S.]
白石 朗[シライシ ロウ]
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
161
嗚呼、これほどまでに物語の世界にずっと浸っていたいと思った小説があっただろうか。何しろすべてが瑞々しいのだから。そんな思いにさせられるのは過去に生きるジョージ・アンバースンを取り巻く数々のエピソードが実に煌びやかだからだ。久々に涙で文字が読めなくなる経験をした。本書でしきりに繰り返される言葉「ダンスは人生だ」。50代の私に残ったのはやはり主人公のように自分にとって終わり良ければ全て良しとなるような人生であればいいという思いだ。私にその時ラストダンスを踊れるだけの体力があることを祈ってこの感想を終えよう。2024/12/23
ねりわさび
92
ケネディ暗殺阻止を達成すべく時間跳躍する主人公、そこで巡り会う女性や人間達との出逢いを描くSFラブロマンス。時代描写が細部にわたり表現されている大長編のため少し読むのが大変ですが、タイムパラドックスの引き起こす状況やラストシーンへの伏線などが結末でしっかり回収されているので読後感は良し。面白かったですね。2024/08/31
stobe1904
65
2014年このミス海外編1位のスティーブン・キングのSF作品。ケネディー暗殺を阻止すべく、過去にタイムトラベルしたジョージだったが、恋に落ちたセイディーと過酷で数奇な運命が待っていた。キング独特の寄り道をしながらの長大な作品だったが、結末の着地含めよい読書体験ができた。このミス1位も納得の出来栄え。★★★★★2017/01/24
あさうみ
53
不気味さ漂うSFサスペンスでもあり恋愛小説でもある。なんなんだ、この形容できないほろ苦さ…!感情を総動員して読了した。身を引き裂かれるような選択の数々、厳しい結果、苦悩した上に"ぼく"が導きださしたラストに胸がしめつけられる。ジェイクとセイディがステップを踊るシーンは忘れられない。2019/01/03
たか
51
長かったー!全3巻1400ページ超を読み切るのにかなりの時間を要しましたが、後半は加速度的にスピードアップ。ラストもさすがキング!感動の一言‼︎長らく低迷状態だった大御所、スティーブン・キングが放った起死回生の作品。 最初はタイムトラベルSF小説として読んでいたけど、実はラブロマンス小説でした。エンディングは息子のアドバイスで変えたそうだが、原案はどうだったのか気になるところ。B評価2018/02/11