出版社内容情報
日本橋の白木屋の土地は自分のものだと老婆が鏡三郎に訴え出た。老婆の背後には腕利きの浪人もいる。事の真相は? シリーズ第八弾!
佐藤 雅美[サトウ マサヨシ]
内容説明
日本橋・白木屋の土地は自分のものだと、老婆が鏡三郎に訴え出た。とはいえ証拠の書類は焼失したという。だが、背後には怪しい浪人が軍師として付いている様子だ。その浪人、柴田帯刀は凄腕の剣の遣い手のうえ、やけに金回りもいい。果たして柴田の正体は、そして白木屋の土地は本当に老婆のものなのか?人気シリーズ第8弾。
著者等紹介
佐藤雅美[サトウマサヨシ]
昭和16(1941)年、兵庫県生まれ。早稲田大学法学部卒業。会社勤務を経て、43年よりフリーに。60年、処女作「大君の通貨」で、第4回新田次郎文学賞受賞。平成6年、「恵比寿屋喜兵衛手控え」で、第110回直木賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
51
物語が二転三転するので一気読み必至です。殺伐とした事件を扱っていますが、巧みな文章で軽妙に描いているのが凄いなと。鏡三郎が主人公らしくないのも味ですね。2020/12/12
qoop
4
シリーズ8作目。二転三転する物語は全く先が見えず、著者の力量…読ませる筆力と構成の巧さを堪能した。殺伐とした事件を扱いながらも文章のリズムが軽妙で重くならないのも魅力。それにしても鏡三郎、主人公どころか狂言回しですらなかったな。これまでで最も出番がなかったのではないか。それでも成立するのは、メインゲストを迎える脇役陣のキャラクターが立っているからだろう。2017/01/27
やん
3
鏡三郎シリーズの8作目。 物語の展開が二転三転とするので間を置くと訳わからん状態になるので一気に読むべし。 物語の最初はいつものごとくお仕事中の鏡三郎の元へ舞い込んだ面倒ごとだったのだが いつの間にやら大名が絡んだ事件へと。 いつものトリオ鏡三郎・梶川・誠十郎の掛け合いがたまらなく好きだ。2017/04/30
ろかす
0
世知の面白味は少なかったけども物語としては楽しくて、次回作も待っています。2016/10/07
ふふふ
0
帯刀のキャラが良かったです。からくりも手が混んだ内容で。悪者と思われた帯刀ですが、意外なキャラで、昔ってこんなことあったのかも、です。時代考証のしっかりした作者なのできっとあったのだろう。鏡三郎は裏方でした。2024/06/23