出版社内容情報
若き定町廻り同心の仁八郎は、上役の命で訪れた先で元大奥勤め・年齢不詳の庵主と出会う。その周囲で次々と不審な事件が起こるが…。新米同心vs大奥出身の尼僧。江戸の新本格!
若き定町廻り同心の仁八郎は、上役の命で訪れた先で元大奥勤め・年齢不詳の庵主と出会う。その周囲で次々と不審な事件が起こるが…。
松井 今朝子[マツイ ケサコ]
内容説明
「町廻りのついでに時々麹町の常楽庵に立ち寄ってくれ」定町廻りの新米同心・間宮仁八郎は上役に命じられ、おそるおそる門をくぐる。大奥勤めが長かったという年齢不詳の庵主になぜか気に入られ、行儀見習いに庵に出入りしていた娘の失踪、商家の不審火など、様々な事件に巻き込まれるはめに―。江戸の新本格!
著者等紹介
松井今朝子[マツイケサコ]
1953(昭和28)年、京都生まれ。早稲田大学大学院修了後、松竹を経て武智鉄二に師事、歌舞伎の脚色、演出、評論などを手がける。97年『東洲しゃらくさし』で作家デビュー、『仲蔵狂乱』で時代小説大賞受賞、2007年『吉原手引草』で第137回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
68
裏表紙にある「江戸の新本格」は大げさにしても、良く出来た作品集だった。4篇の話が入っているが、主要登場人物は一緒で、これらのキャラが立っていて、その魅力に引っ張られた。元大奥勤めの庵主の志乃と、若き同心の仁八郎の関係が、とてもうまく物語に生かされていた。言わば安楽椅子探偵ものなのだが、時代物でこの手のミステリーを読んだことがなかったので、新鮮に感じた。これも松井さんのアイディアと筆力から来ているのだろう。特に表題作が良かったが、続編も出ているようなので、いずれ追いかけたい。2019/06/23
タツ フカガワ
14
新米の北町奉行所の町廻り同心間宮仁八郎と常楽庵の庵主で、元大奥で高い役職についていた志乃が放火、誘拐、殺人事件の謎に挑む。それもアームチェアディテクティブの趣もある楽しい捕物帳でした。また志乃と仁八郎の本当の関係や、志乃の隣人である首斬り浅右衛門こと山田浅右衛門が事件に絡んできて、2作目が気になりつつ、あっと言う間に読み終えました。2018/02/05
Hugo Grove
13
舞台設定も人物設定も事件もとても面白いのに、事件の結末がすっきりしない。それだけに読後感もすっきりせず、いまいちな感が否めない。ちょっと残念。2017/02/01
ぽっぽママ
12
新米同心の仁八郎が空回りしている感があって 庵主様も立場上庵から出ず、物足りなさも。表題作が庵主様はじめ女性陣の大立ち回りがあり、解決の仕方も大奥出身を利用していて一番面白かった。2016/10/10
Aki
9
松井今朝子さん好きなんだけど、この作品は気持ちが入りにくかったな。つまらないわけではなくて、面白く読んだつもりだけど、好きなキャラがいなかったw でも2作目も買ってあるから読むけど。2019/07/24