出版社内容情報
李白、杜甫、杜牧、陶淵明……細川元首相が幼少時から親しんできた漢詩の舞台を訪ね、中国全土を巡った紀行集。カラー写真も満載。 李白、杜甫、王維、杜牧、陶淵明、白楽天、文天祥……細川元首相が幼少の頃から親しんできた漢詩・漢文の名言名句を手がかりに、それらの縁の地を訪ねた。たとえば、杜甫の「国破れて山河あり」の舞台となった長安を旅し、唐の詩人たちが活躍した往時の都を偲ぶ。また、陶淵明の「帰りなん いざ」に導かれ、名勝と謳われた廬山へ。さらには、蘇東坡が「人生夢の如し」と謳った古戦場である赤壁を訪れ、『三国志』の時代に思いを馳せる――。
詩人に限らず、達磨や玄奘といった僧侶や、王羲之や八大山人のような書家や画家も登場するが、それらも細川氏が「詩心(うたごころ)」を感じた人選なのである。
中国全土を巡り、四十八話をつづった細川護熙流「中国歴史紀行集」。旅愁を誘う撮り下ろし写真や、筆者自ら旅の印象を描いた絵画や書もふんだんに盛り込んでいる。
コンパクトな文庫版が、知的中国再発見の旅へと誘い、よき旅のお伴にもなることだろう。細川 護熙[ホソカワ モリヒロ]
内容説明
「帰りなんいざ」―陶淵明の詩は、日々の生活に疲れた心に響く。子どもの頃から親しんできた漢詩の言葉に、自らの心情を託し、慰めを見出してきた著者が、杜甫、李白、王維はもちろん、王羲之や八大山人ほか書家・文人の名言名句の舞台を巡る、細川護煕流「中国歴史紀行集」。写真と書画もふんだんに、いざ時空を超える旅へ。
目次
孔子―逝く者は斯くの如きか、昼夜を舎かず‐北京市・故宮
老子―足るを知る者は富む‐河南省・霊宝市函谷関
『史記』―桃李言わざれども、下自ずから蹊を成す‐陝西省・興平市
『三国志』―星落つ秋風五丈原‐陝西省・宝鶏市五丈原
『三国志』―語るに言少なく、善く人に下り、喜怒を色に形わさず‐四川省・成都市武侯祠
曹丕―文章は経国の大業、不朽の盛事‐陝西省・西安市碑林博物館
王羲之―高爽にして常流に類せず‐浙江省・紹興市戒珠寺
陶淵明―帰りなんいざ‐江西省・九江県廬山
陶淵明―廬を結びて人境に在り‐江西省・九江県廬山
達磨―不識‐江蘇省・南京市石頭城〔ほか〕
著者等紹介
細川護煕[ホソカワモリヒロ]
1938年、東京生まれ。朝日新聞記者を経て、衆参議員、熊本県知事、日本新党代表、内閣総理大臣を歴任。政界引退後、神奈川県湯河原の自邸「不東庵」にて陶芸を始める。現在は作陶のほか、書、水墨、油絵、漆芸なども手がける。2012年より襖絵制作を始める。公益財団法人永青文庫理事長。東京藝術大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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