出版社内容情報
昼は廻船問屋の番頭。夜は殺しを請け負う??残月の郎次?=B切り札は懐に呑んだコルト6連発。江戸の暗黒街を熱く描く渾身の時代小説。
大藪春彦賞受賞! まったく新たな時代小説の誕生。
昼は廻船問屋の番頭。夜は殺しを請け負う??残月の郎次?=B切り札は懐に呑んだコルト6連発。江戸の暗黒街を熱く描く渾身の時代小説。
内容説明
残月の郎次―昼は廻船問屋の番頭、夜は裏金融を牛耳る儀平一味の大幹部。組織の跡目と目された彼の運命は、ある殺しを機に暗転した。裏切られ、組織を追われた郎次は、屈辱の底で江戸の暗黒街に絶望的な戦いを挑む。その切り札は誰も存在すら知らぬ最新式のコルト六連発!硝煙たちこめる大藪春彦賞受賞作。
著者等紹介
月村了衛[ツキムラリョウエ]
1963年、大阪生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒。2010年、『機龍警察』で小説家デビュー。2012年『機龍警察 自爆条項』で第33回日本SF大賞を受賞。2013年『機龍警察 暗黒市場』で第34回吉川英治文学新人賞を受賞。2015年『コルトM1851残月』で第17回大藪春彦賞、『土漠の花』で第68回日本推理作家協会賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
74
1853年ペリー来航の年、コルトM1851最新式六連発銃を懐に、裏切られた組織に戦いを挑む男、呼び名は残月。序盤ではいけ好かない男であったり、肝心な所で少々迂闊だったりと一筋縄ではいかない主人公だったが、その分登場する女性達が一層際立って見えた。コルトの銃自体の扱いやその特製を活かした設定も非常に面白く、銃撃戦も一味変わったもので新鮮だ。有りがちな大筋をその着眼によってこんなに稀有な時代劇にしてしまうとは。満足でした。2016/07/15
紫綺
66
単行本にて読了。江戸時代劇版ハードボイルド♪痛快‼2018/05/04
はつばあば
66
コルトを使ってただ殺めるだけの男か・・と一旦中断して首斬り朝に。時代物ですから刀でっせ、しかも正義のセもあらしゃしないと。郎次の生い立ちが記された辺りから俄然面白くなった。江戸時代の子供も哀れなものよとコルトをぶっ放す二人に情けをかける私。もしかして私も魔力を持つ銃などを手にしたら・・・やばいやばい。銃社会でなくて良かった・・2018/02/23
巨峰
60
江戸の町を舞台にしたノワール&ハードボイルド。こういう作品てなかなか成功難しいと思うんだけど、これはすごく良かったと思います。なんだろう。すごく新鮮な気もしたし、江戸という時代もあっていた気がした。過去の回想がもう少し上手くさばけていたら超おすすめにしてた。2021/06/13
papako
58
江戸時代のノワール小説なのね。月村さんお得意のヒーローものかと思って読み始めたけど、自己憐憫の男のちょっとひとりよがりな物語で残念。文中に『影の中の影』という文言がでてかて、あ、これはお気に入りなんだなと思いました。そろそろ機龍警察最新作が読みたいですよ〜。2016/07/05