出版社内容情報
最強の忍者、猿飛佐助。かつて彼に追い詰められた家康は悪夢にうなされ、無謀な討伐を部下に命ずる……手に汗握る新感覚忍者活劇!
真田十勇士の裏ヴァージョン
最強の忍者、猿飛佐助。かつて彼に追い詰められた家康は悪夢にうなされ、無謀な討伐を部下に命ずる……手に汗握る新感覚忍者活劇!
内容説明
大坂夏の陣で豊臣家を滅ぼしたのに、家康は夜ごとの悪夢に悩まされていた。大坂の戦場で殺されかけた猿飛佐助に、夢の中で家康は何度となく首を掻き切られるのだ。佐助の死なくして家康の安眠なし。家康の命を受けた伊賀忍者と佐助ら真田残党との壮絶な死闘が始まった。手に汗握る新感覚の忍者小説。
著者等紹介
犬飼六岐[イヌカイロッキ]
昭和39(1964)年、大阪府生まれ。大阪教育大学卒業。公務員を経て、平成12(2000)年に「筋違い半介」で第68回小説現代新人賞を受賞しデビュー。22年には『蛻』が第144回直木賞の候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ポチ
50
佐助が主人公では無かった。闘っている場面が動きが速すぎて想像が出来ず、知らないうちに終わってた。主人公がいまいちだったかなぁ。2022/01/11
小雀✡ずーっと積読減強化月……
12
とても面白かった。怪物じみた強さの猿飛佐助に挑む伊賀のしのび。猿飛以外の真田十勇士の生残りも流石に強い。次々に斃れる仲間たち、裏切りあり、精神を病む者あり。激しく闘い、ひっそりと消えていく。哀しいなぁ。強いて言うなら、もう少し佐助に語らせてほしかったかな。 戦国忍者好きには是非読んでもらいたい。2021/12/25
YONDA
12
猿飛佐助が主人公で活躍するのかと思いきや、佐助を討つ任務に着いた徳川家配下・伊賀組の数馬が主人公。なかなか姿を表さない佐助の強さが、後半になればなるほど増幅される。面白い書き方だ。忍として非情になりきれない数馬。佐助との力の差をわかっていながらも逃げ出さない数馬。勘六が家康の首を取ってしまったのには驚いたが、何だかホッとする忍者物でした。2020/04/29
yamakujira
6
豊家を滅ぼしたのに、夏の陣で本陣に侵入した猿飛佐助に首を掻かれるという悪夢に悩まされる家康は、佐助の討伐を伊賀忍者に命じる。次々に返り討ちにあう伊賀者、伊賀者に討たれる十勇士の残党たち、そして霧隠才蔵が佐助の暗殺に手を貸すに至る。伊賀者たちは佐助には到底かなわないのに、命令には逆らえず死を覚悟して佐助を追う。純粋に娯楽として楽しめる忍者小説なのに、宮仕えの伊賀者が哀れになる。捨て駒にされる忍者たちを見て、海外派兵させられる自衛官を連想してしまったのは、併行して読んでる小説のせいだろう。 (★★★☆☆)2017/06/16
ワンモアニードユー
3
さすがの犬飼マジック。十勇士の敵方から書いた話ですが、悪役的な位置づけながらも十勇士それぞれが躍動しています。伊賀忍群の世界も見事に描写。掴みづらく移入しにくい忍者キャラでしたが、話を積み重ねるとみな魅力的。とてもよい忍者小説でした。2017/07/20