文春文庫<br> 探検家の憂鬱

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文春文庫
探検家の憂鬱

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  • サイズ 文庫判/ページ数 297p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167903718
  • NDC分類 290.9
  • Cコード C0195

出版社内容情報

「生のぎりぎりの淵をのぞき見ても、もっと行けたんじゃないかと思う」いま最も期待される探検家が自らの性とジレンマを描き尽くす。

生のぎりぎりの淵をのぞき見ても、もっと行けたんじゃないかと思ってしまう」

探検家にしてノンフィクション作家の角幡唯介が、みずからの性とジレンマを描き尽くす。

冒険とは何なのか。
生きるとはどういうことか。
自分はいったい何者なのか。

極限状況において、自らに問い続けた果てに、しぼりだされた珠玉のことば。

いま最も期待される探検家、はじめてのエッセイ。

内容説明

生のぎりぎりの淵をのぞき見ても、もっと行けたんじゃないかと思ってしまう…。冒険とは何か。生きるとは何か。自分はいったい何者なのか。探検家の角幡唯介が、極限状態において自らに問い続けた果てに、絞りだされた孤高の独白。文庫特典として「極地探検家の下半身事情」「イスラム国事件に対して思うこと」などを収録。

目次

探検家の憂鬱
スパイでも革命家でもなくて探検家になったわけ
行為と表現―実は冒険がノンフィクションに適さない理由
震災―存在しなかった記憶
雪崩に遭うということ
富士山登頂記
北極点、幻の場所
グッバイ・バルーン
極地探検家の下半身事情

著者等紹介

角幡唯介[カクハタユウスケ]
1976年北海道芦別生まれ。早稲田大学探検部OB。チベット、ツアンポー峡谷の未踏破地域を単独で探検。2003年、朝日新聞社に入る。08年に退社後、探検家に。『空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』で開高健ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞、梅棹忠夫・山と探検文学賞。『雪男は向こうからやって来た』で新田次郎文学賞。『アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極』で講談社ノンフィクション賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

gonta19

98
2015/6/3 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。2016/10/18〜10/26初角幡作品。山岳雑誌などで名前は知っていたが、まとまった文章を読むのは初めて。すいません、こんなに理知的な文章が書ける人だとは思っていませんでした。元新聞記者という経歴も知らなかったので、完全に予想外でした軽妙な文章は勿論、深く内面に切り込んだ理知的な文章も素晴らしい。次の作品を読むのが楽しみ。2016/10/26

ゆいまある

67
「アグルーカ」の電子が文庫本価格にならないのでこちらを先に。エッセイ集。星野さんのような詩的な趣はない。「5マイル」のきーんと冷えた文章が好きだったので裏話に興味はないし、人は何故探検するのかという問は正直どうでも良くて前半は退屈。興味の無いことは無視し、思い込んだら引かない頑固者で、思いついたら行動に移してしまうキャラらしい。食品偽装より秘密保護法案を新聞の一面にしろという記載は、マトモなこと言うなあと感心した。親バカぷりも微笑ましいが、新生児がウィトゲンシュタインみたいなこと考えてたら可愛くないなあ。2019/07/21

翔亀

50
自然から切り離されてしまった日本人として、最も意識的に自らの身体を、自然という制御できない環境に投じることにより、「生」を知る、それは死を知ることと同義だが、「本当の生」を追及している角幡さん。自らのノンフィクション三部作の解説に真情が直接表現され、富士山登山ブームや皇居ランニングの考察、東日本大震災地訪問には先鋭的探検家とは思えない暖かい眼差しが感じ取れる。なぜ探検家の<憂鬱>なのか。単に好きだからとかトップを極めるという成長志向とかではなく、現代の人間として生きる義務感のようなものがあるからだと思う。2016/02/20

hatayan

40
人跡未踏の峡谷を単独で踏破した『空白の5マイル』、北極圏1600kmを歩いた『アグルーカの行方』を著した角幡唯介氏のエッセイ。探検家になった理由、雪崩で死にかけた記録、人が富士山に登る理由、気球に乗った冒険家の最後の日々など。肩の力を抜いた手軽なエッセイとしても、長編では書けなかった本音を知る副読本としても読めます。 目標を追い求めると必然的に死に近づく冒険家の業に触れながら、死の危険こそが冒険を魅力的なものにしており、死に近い領域で展開される冒険は生の極限の表現であると言い切るところは圧巻でした。2019/02/08

活字スキー

27
早稲田探検部及びエンタメノンフの先輩にあたる高野秀行さんとの対談本で知った角幡さん。探検家としてのキャリアで重要なポイントであった(らしい)、チベットの秘境ツアンポー探検を描いた『空白の五マイル』を目当てに本屋に行ったのに置いてなく、腹いせにたまたま文庫で出たばかりの『探検家の事情』と併せてこちらも勢いで購入。角幡さん……読めば読むほど面白い人だな!どうしよう、エンタメノンフの一番は高野さんだと思ってたのに、これまたひと味違うアタマおかしさで好きになっちゃう! 2019/04/28

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