出版社内容情報
色香に溺れワケありの女を匿ってしまった部下の窮地を救えるか? 役人として男として答えを要求される“マイホーム侍”、いかに!?
“マイホーム侍”が活躍する書き下ろしシリーズ第3弾
色香に溺れワケありの女を匿ってしまった部下の窮地を救えるか? 役人として男として答えを要求される“マイホーム侍”、いかに!?
内容説明
かつては同じ門番どうし、楽しく酒を酌み交わした男が大出世をして八百石取りになったと聞いた徳右衛門。仕事より家族が大事、と心に決めてはいるもののザワつく気持ちが治まらない…頼まれもしないのに他人の窮地に首を突っ込み、盛大に火の粉をあびて右往左往するマイホーム侍の、男の嫉妬と人情がリアルに響く第三弾!
著者等紹介
稲葉稔[イナバミノル]
1955年熊本県生まれ。脚本家・放送作家などを経て94年作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
119
幕府役人事情「やれやれ徳右衛門」3巻。いろんなところに首を突込み、タイトル通りやれやれお疲れ様でしたね徳右衛門さん、。ますます面白くなりますね次巻も楽しみです。2015/05/30
いつでも母さん
22
フフフ・・これはもう現代のお話の時代版ですなぁ。どこから読んでもどの章をよんでもお薦めののシリーズだと思う。この巻では『初蟬』にウルッとしてしまった。私には、いや、すべての人に有るだろうか。生きるということに覚悟が・・(死が間もなくという覚悟だったのだが)マイホーム徳右衛門の次作を待ちたい。2015/05/29
ひさか
3
2015年5月刊。文庫書下ろし。シリーズ3巻め。5編の連作短編。江戸城門の警護役人である徳右衛門の事件帳的なお話。面倒見の良い、徳右衛門の公平な目線が良い。小ぶりな事件のありふれた解決なのだが、人情味があって楽しい。2015/07/05
カラヤ3
2
シリーズ第3作。組同心の恋騒動や勤めを致仕する組同心との交流息子の騒動を収めるなどでおだやかな解決をめざす徳右衛門らしさが見られる。2021/07/17
Totchang
2
徳右衛門シリーズ3部作の最終巻。今どきでも少ない(と思われる)家族の幸せを人生の目標にしているお役人(与力)です。争いはできるだけ刀を抜かずに解決しようとする辺り、共感はできますが実際にはそのような輩はいなかったのではないでしょうか。とにかく息をそっと吐くだけで肩の力が抜けてものすごい剣豪となるのですから、これは新しい変身術に違いありません。今時の文庫本なので文字が大きく老眼にはありがたいのですが、一冊をすぐに読み終えてしまうのが残念です。2015/08/10