文春文庫<br> 下町の女 (新装版)

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文春文庫
下町の女 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 285p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167903497
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

芸者屋の女主人の母と、母を気遣いつつ芸事とは距離を置く娘、住込みの芸妓見習い。三人三様に日々を精一杯生きる姿が快い花柳小説。

かつては「新橋」「柳橋」に次ぐ格式と規模を誇っていた下谷の花柳界だが、昭和40年代に入り、人手不足と不景気で寂れゆく一方であった。そんな下谷の芸者屋「福乃家」の女主人・野崎こうは、母の代からの芸者暮らし。こうの芸者名は寿福といい、下谷一の踊りの名手の上に、ぼつぼつ50になろうというのに、どうみても40代前半の色も香も女盛りである。24歳になる娘の桐子は踊りの筋がよく、玄人筋からも将来を期待されていたが「芸者も、芸事も一切、やらない」の一点ばりであった。母娘二人暮らしの日常に、芸者をめざし新潟から出てきた田中市子という25歳の娘が住込みで見習いに入る。こうのパトロンは長年、造船会社の社長・井藤であるが、いまは妻に先立たれ、お手伝いと暮らしている。ある日、井藤は桐子に縁談を持ってくる。桐子の父は井藤なのか? こう・桐子・市子の女三人三様、日々を精一杯生きる姿が胸を打つ、平岩弓枝の花柳小説ここにあり。

内容説明

昭和四十年代に入り、新橋、柳橋に次ぐ格式と規模を誇っていた下谷の花柳界は、さびれゆく一方であった。そんな下町で芸者屋「福乃家」を営む野崎こうは、現役の名妓。娘の桐子は母を気遣いながらも、芸事とは距離を置いている。ある日、住込みの芸妓見習い・市子がやってきた。女三人三様、日々を精一杯生きる姿が快い花柳小説。

著者等紹介

平岩弓枝[ヒライワユミエ]
昭和7(1932)年、代々木八幡神社の一人娘として生れる。30年日本女子大国文科卒業後、小説家を志し戸川幸夫に師事。ついで長谷川伸主宰の新鷹会へ入会。34年7月「鑿師」で第41回直木賞を受賞。平成3年「花影の花」で第25回吉川英治文学賞受賞。10年、第46回菊池寛賞を受賞。16年、文化功労者。テレビドラマ、芝居の脚本も数多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Iso

8
久々の平岩弓枝さん。懐かしく読みました。読んでいるとちょっと自分がいい女になった気がするのは気のせいかな2015/05/03

goodchoice

3
入谷の花柳界というあまり一般に知られていない設定が面白い。そこで生き抜く芸者の母と、芸者を嫌う娘、そして自ら志願し新潟から住み込み修行に来る女性という三者三様の役割が振られ、人生の綾に翻弄されながら生きぬこうとする姿は本当に今は失われた人情を強く感じる。また、物語の中にあふれる1970年代の風俗が、非常に貴重な記録となっている。カバー絵もそのままの雰囲気を醸し出す。まさに花柳界を描いた名著といえる。good job!2015/05/04

Shiho F

3
下町の、粋な男女がでてくる小説が好きなんです。もちろん、こうや、桐子も素敵だけど、私が一番感銘をうけたのがこうのパトロン、井藤の器の大きさ。こんな男の妻だったら、花柳界に愛人が出来ても許せてしまうかも…。2015/05/03

波 環

1
飛行機待ちで空港で買った。昼ドラ並みな展開です。米倉涼子がちょっと年とった感じで主演したら似合うかんじ2015/05/03

どらこ

0
★★★2018/09/12

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