文春文庫
サザエさんの東京物語

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 231p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167903312
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0195

出版社内容情報

腕白で甘えん坊の町子を挟む串団子三姉妹とワンマン母。女ばかりの長谷川家が繰広げる波瀾万丈・涙と笑いに満ちた昭和の暮らし。

町子姉は悪ガキで、甘えん坊でした――。

ワンマン母さんと串だんご三姉妹、女ばかりの長谷川家。
極端な人見知りで知られる町子姉は、家の中では「お山の大将」。声も主張も人一倍大きくて型破り。でも親の膝を妹ととりあう「甘えん坊」でもあった。「いじわるばあさん」を自認し、ほしいものは「お嫁さん」。姪っ子たちには「木登り・屋根歩き」を伝授。類まれな集中力で「置き忘れ・失くし物」は数知れず。家族同然の犬・猫たちへの食事といえば……?

実の妹がありのまま綴った長谷川町子の素顔と、波瀾万丈で賑やかな昭和の家族のくらし。

文庫化にあたり「先輩たちとのお付き合い」「それからの七年」の2章を書き下ろし。

解説・江國香織

内容説明

ワンマン母さんと串だんご三姉妹、女ばかりの長谷川家。極端な人見知りで知られる町子姉は、家の中では「お山の大将」。声も主張も人一倍大きくて型破り、そして甘えん坊だった―実の妹が時にユーモアを交えながら、ありのままに姉の素顔を綴る。「サザエさん」さながらの、賑やかで波乱万丈な昭和の家族の物語。

目次

甘えん坊のいじわるばあさん
クラス会
福岡
父の死と上京
東京ショック
方向音痴
小石川の家
再び福岡
姉妹社の船出
戦後の銀座〔ほか〕

著者等紹介

長谷川洋子[ハセガワヨウコ]
大正14(1925)年福岡生まれ。8歳のときに一家で上京。東京女子大学国文科に入学後、菊池寛氏に弟子入りし、文藝春秋社に入社。戦後は母の提案で設立した姉妹社で、長姉・まり子と共に次姉・長谷川町子の作品『サザエさん』などの出版業務に携わる。85年に彩古書房を設立。2003年に彩古書房を解散。『サザエさんの東京物語』は初めての著作になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

♡ぷらだ♡お休み中😌🌃💤

65
積読本の消化。本書は、長谷川町子さんの妹の洋子さんによる家族にまつわるエッセイ。町子さんのうっかりしたところや悪びれないところ、天真爛漫さは、サザエさんにそっくりだと思ったが、「地のままでいけるいじわるばあさんのほうが気楽に描ける。」と町子さんはいってたらしい。想像していたのと異なる町子さん像が興味深かった。3姉妹については何の知識もなかったので新鮮。今度は、町子さん本人や町子さんの姉のまりこさん視点の著書も読んでみたい。2021/09/09

gtn

39
人生の終盤に差し掛かり、遅まきながら著者が姉離れしたのは正解だと思う。それに対する姉たちの反応は尋常ではないが、六十年近くも「串だんご」として生きてきた姉妹を常識では測れない。2020/01/20

壱萬弐仟縁

35
2008年初出。町子さんは敬虔なクリスチャン。真面目で几帳面。一生独身(13頁)。昭和30年代後半(1960年代前半)、『サザエさん』は売れに売れたという(108頁)。確かに3世代同居で、住宅構造が平成ではない。縁側があったりして。猫は犬より横柄。主人の顔色を窺うことはない。餌が好みに合わないときは無視、食事は自分で調達する(158頁)。人間の欲が人をいかに不幸にするか(198頁)。負けん気の強いまり子姉は、医師や家族の忠告を無視。したいように生きて94歳で往生(217頁)。自由気ままな人生で長生きした。2016/06/18

green tea

34
一つの女系家族の物語。色々な出来事が訪れるが母は常に前向きに生きていく。誰が正しいとも間違ってるとも言えないけれど、全員パワフルで、明るいエピソードもくらいエピソードも、印象深く、臨場感がある。女性の生き方が、書いてある。なまなましく現実を、一人一人逞しく自分の生き方をしていく。姉妹の愛と別れ。姉妹の絆は深いからこそお互いを縛ることもあるのだ。昭和の雰囲気をそのまま再現した文章。劇的な運命と平和な日常、母親の信仰2015/05/18

ごへいもち

32
読友さん御紹介本。有能で強烈な個性の母と2人の姉。60歳になってからやっとその支配から独立を果たしたために死ぬまで許して貰えなかった末妹の記。彼女自身も学校では野蛮人と言われ出版社を興し成功させたそれなりの人だろうに。まだ若く可愛らしく賢そうな三姉妹の写真に惹かれた。辛いことも悲しいこともあっただろうけれど、女きょうだいが無く寮生活もルームシェアも経験がない私にはちょっと羨ましい気も2015/10/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9296030
  • ご注意事項