出版社内容情報
タクシードライバーの千春には、正当防衛で人を殺した過去があった。ある日、客の小学生の行方が分からなくなり、千春にも疑いが…。
「紅雲町珈琲屋こよみ」の著者が放つ書き下ろしサスペンス!
タクシードライバーの千春には、正当防衛で人を殺した過去があった。ある日、客の小学生の行方が分からなくなり、千春にも疑いが…。
内容説明
タクシードライバーの千春には、正当防衛で人を死なせた過去があった。ある日、千春のタクシーを予約していた小学生が失踪する。その後少年の行方は判明したが、千春の過去に関連づけた噂が流れたため後味の悪さを残していた。さらに彼女の周りでは、不穏な出来事が相次ぐ。一体誰の、どんな思惑があるのか。
著者等紹介
吉永南央[ヨシナガナオ]
1964年埼玉県生まれ。群馬県立女子大学卒業。2004年、「紅雲町のお草」で、第43回オール讀物推理小説新人賞を受賞。同作を含む『紅雲町ものがたり』(文庫化に際し『萩を揺らす雨』に改題)で単行本デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
88
読後感はイイ感じですが、せっかくのキッズタクシーが活かされていないような気が・・・。2017/12/17
nyanco
67
キッズタクシーに関わる母と子供たちの話。いつもの吉永さんと少し違うなと感じたのは、連作短編ではなく長編だったからでしょうか。正当防衛で人を死なせてしまった過去があるタクシードライバー・千春。千春が乗せるはずだった小学生が失踪、その後、少年は発見されるが海外の父親のもとに引き取られたため、行方不明のままという怪情報が流れ、そこから千春の過去が蒸し返されてしまう。人の悪意の描き方、心の中がざらつくような感覚にさせられる吉永さんらしい表現で、実に見事。続→2015/05/20
はつばあば
45
子供の塾の送迎に利用するらしいと耳にした、キッズタクシーと云う名前につられた。登場するどちらの家族も母と息子の母子家庭。母の幸せ、子の幸せ、どちらを願うか。過去の過ちを何十年たっても忘れさせてくれない世間と、優しく見守ってくれる人達。人が生きて行く上で辛い、思い通りにならない事が多い。だからと云って、後ろ指を指したり中傷したりするものではない。親が子に無意識に教える生き様が、タクシーの運転手と客に置き換えられているような良い本でした。2015/06/06
カロリーナ
37
☆3- タクシードライバーである千春のタクシーに乗車予定の小学生が時間になっても姿を見せない。その後少年の行方は判明したが、正当防衛の末に人を死なせてしまった千春の過去に関連づけた噂が流され、更に彼女の周りで不穏な出来事が相次ぐ。その影には一体どんな思惑が…?長編小説。視点がころころと変わり、誰が誰やら少し読み難かったです。正当防衛とわかってはいても、人の視線はこんなにも冷たいものなんでしょうか(※千春は元々贖罪の気持ちを持っています。↴2015/08/23
み
31
最後のトコで読後感はイイけど、読んでる間は誰も彼も苦しくて(^^;アル中も、シングルマザーも、再婚も身近にありそうだわ。2015/12/22