文春文庫
真夜中の相棒 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 414p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167900878
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

美青年の殺し屋ジョニーと彼を守る相棒マック。裏社会でひっそり生きる二人を復讐に燃える刑事が追う。美しく悲しいノワールの傑作。

文春文庫40周年記念・海外ミステリ名作復刊第一弾

美青年の殺し屋ジョニーと彼を守る相棒マック。裏社会でひっそり生きる二人を復讐に燃える刑事が追う。美しく悲しいノワールの傑作。

内容説明

アイスクリームを愛する青年ジョニーは殺し屋だ。依頼は相棒のマックが持ってくる。一人では生きられないジョニーをマックが苛酷な世界から守り、ジョニーが殺しで金を稼いで、二人は都会の底で生きてきた。相棒を殺された刑事が彼らを追いつめはじめるまでは。男たちの絆と破滅を暗く美しく描いた幻の名作、30年ぶりの復活!

著者等紹介

ホワイト,テリー[ホワイト,テリー] [White,Teri]
1946年、カンザス州生まれ。さまざまな職を経て、1982年に『真夜中の相棒』で作家デビュー。同作はアメリカ探偵作家クラブ最優秀ペーパーバック賞を受賞し、94年にはフランスで映画化された(邦題『天使が隣で眠る夜』)

小菅正夫[コスゲマサオ]
1940(昭和15)年、満州生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

goro@80.7

68
原題「triangle」より邦題のほうがしっくりくると思う。ベトナムで壊れてしまったジョニーと離れる事も見放すことも出来なくなったマックと同僚を殺され彼らを追いつめる事しかできなくなったサイモン。3人の悲哀を淡々と綴っていくような物語でありました。多分再読だと思うけど、今の時代なら感じ方も違う。いつかはツキが変わると思いつつ抜け出せなくなった者達の哀しい物語でありました。2022/06/28

つねじろう

55
そうなのそう云う方向の話なのと気付いた時はハマってた。そう舌打ちとため息が出てしまう、やるせない切ない物語です。異常な戦争体験が引金になったのか、二進も三進も行かない二人は殺し屋として最高のコンビとなる。そのコンビに相棒を殺された刑事の執念の追跡は新たな狂気を孕み歪んだ道を疾走しだす。その三人其々の狂気がぶつかった時、哀しい結末と新たな哀しい物語を生む。だれも幸せにならない話なのにピンとした哀しいソロピアノの旋律が静かに聴こえるような文章に引きずられ最後まで読んでしまった。少し違和感有りつつも良い本です。2014/05/04

*maru*

48
女性作家が描いたクライム・ノワール小説。戦場で出逢ったマックとジョニーが、殺しのパートナーとして強い絆で結ばれていく様子を描いた第1部。相棒を殺され、復讐に燃える刑事視点の第2部。そして交錯する第3部。とてもとても哀しい物語だった。殺伐とした中にそこはかとなく漂うBL臭…ジョニーが良い、ジョニーに悶絶。ただそれは肉体的なものではなく精神的な愛の形。庇護欲だったり全幅の信頼だったり復讐心などが、依存というフィルムをまとい繊細に描かれていた。共存が不可能な3人だからこその美しさや切なさに胸がつまる。名作。2019/12/03

みくろ

45
これは……すみません、萌えまくりでした。しかし解説にもある通り、直接的な同性愛を取り扱った作品ではありません。性的な繋がりではなく精神的な繋がりですね。でもそういった愛の方が大好物な私にはたまらん作品でした。自分一人では何もできない子供のように純真無垢なジョニーと、ギャンブル依存症でろくでもないマック、そして彼らを追う刑事サイモン。彼らの共依存ぶりが凄まじいですが、ちょっと気になるのはジョニーは果たしてマックが思っているような男なのか?という事。精神障害者ではあるようだが、ラストを読むとちょっと怖い。2015/11/29

ぽてち

34
1984年に刊行された作品の30年振りの復刊。翻訳物のハードボイルドやエスピオナージ、SFにどっぷり浸かっていた頃だが本作の記憶はない。殺し屋ジョニーと相棒のマックの物語だ。2人の関係は性的なものではなく共依存だ。ベトナム戦争に従軍していた時に出会い、その時には既に壊れていたジョニーと、彼の庇護者として立ち回ったマック。紆余曲折を経て殺し屋となるまでの過程が読ませる。もう1人、こちらは刑事の相棒が登場し、彼らを追うことになる。ジャンルとしてはミステリーだが、運命に翻弄された男たちの物語として出色だった。2022/11/18

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